四畳半の住人 / ガスコンロでメシを炊く / ごはんの食べ方いろいろ / 赤飯
赤飯は御馳走って雰囲気があります。ちょっとしたお祝いごとにも手作りの赤飯はその場を盛り上げてくれます。私は友人へのプレゼントによく作ります。意外と簡単で2,3時間もあれば出来上がるのでお試しください。もち米とささげを常備したくなりますよ。
私は、蒸す方法で作ります。赤飯と言っても色々な炊き方があります。炊飯と同じように炊く方法、蒸す方法、圧力鍋で炊く方法etc.私の作り方は絶対ではありません。
必要な材料
もち米対してささげは15〜20%程度ほど使います。私は少し多めかもしれません。いくら好きでも豆ばかりだと食べにくいので注意してください。
米:ささげ:水(茹で汁)=6:1:4
(米3カップ+ささげ半カップ+茹で汁2カップ)が私の割合です。
この分量で、20cm角のお重(高さ5cm)にぎっしりと入り、少しだけ余る感じです。
小豆とささげの違い
最近、「ささげ」と「あずき」は豆の種類が違うと気付きました。値段はずいぶんと違います。ささげの方が数倍も高いです。あずきでも出来ますが、豆が潰れやすく見栄えが今一つじゃないかな。
今まで、豆は豆の専門店で赤飯用と買っていました。量も適当に計ってくれるし、○合のモチ米用と言えば量も豆も選んでもらっていたので気付きませんでした。で、ちゃんと調べてみました。以下、海燕書房「食品ひとくちアドバイス」昭和60年3月20日 第一版より抜粋
●ささげ
- 原産地はアフリカとされており、近年キリマンジェロ山麓で野生原種が発見されました。
- 形はあずきに似ており、表皮は厚くシワがあります。大型で扁平なものからあずきど同様な形まで4種類に分類できます。
- 主に赤飯に用います。皮がかたく厚いので、煮ても皮が破れませんので、赤飯がきれいに仕上がります。
●あずき(小豆)
- 原産地は中国とされており、日本では3世紀頃から栽培されています。
- 利尿、解毒作用があり、血液をきれいにして内臓の疲れをとるので、疲れやすい人は少量づつ常食するとよい。
- あずきは吸水膨張性が悪いことと、粒が小さく熱が通りやすいので、水につけずに煮る場合が多くなっています。
- あずきは煮る途中で煮汁を捨て、新たに水を加えて煮ます。これを渋切りといい、タンニンなど渋味苦味の成分をなくす作用があります。
- お汁粉やゆであずき、あんこなど甘いものを食べるときに、塩を少々(砂糖の0.5%以下)加えると、こくのある甘さになります。
- あずきかゆ 冬至の日にあずきを入れたかゆを食べると、疫を払うといわれています。
必要な道具
私は蓋がきっちりと閉まるフライパンを使っています。このやり方は基本的には蒸すのが主ですので、蒸し器があれば使います。蒸し器なんてない場合、私のようにフライパンに上げ底して蒸すか、深鍋を工夫して蒸し器として代用します。大量に炊く時は、大鍋とステンレスザルを使っています。あと絶対に必要なのは、蒸し布です。100円ショップでも売られているので一つ準備してください。あの荒い目が大切なのでガーゼやタオルで代用してはいけません。
赤飯の蒸し方 〜
上の道具で、もち米3カップ+ささげ豆半カップの場合。道具により蒸す時間が異なります。
- ささげを水で洗い、5〜6倍の水で20分程度煮る。食べてみて柔らかすぎない程度。親指と人差し指で軽く潰れる程度の固さがいいです。柔らかいのが好きな人はもっと柔らかく煮ても構いません。もちろん固めが好きな人はここで調整してください。ささげの煮汁は使うので量を測りやすいように別の容器に分けます。煮汁はささげ色になっています。
- もち米3カップをよく洗い、ザルに上げて水を切ります。
- ささげの煮汁が2カップあればそれに水切りした米を浸します。入れ物はそのまま火にかけられるものにしてください。煮汁が足りない場合は、水を足して2カップにします。そのまま1時間以上おきます。固い赤飯にしたいなら、水を少し減らします。2カップ分だと少し軟らかめに出来ます(私はこれが好きですが、夏場はもう少し固めに作らないと痛みが気になります)。
- 蒸し道具をガスコンロに待機させておきます。蒸し布も水に濡らしておきます。
- 浸してある米に砂糖を大さじ1杯、塩小さじ1杯程度を入れて。弱火にかけて、しゃもじで、ざっくりと混ぜなが水分を米に吸わせます。途中で蒸し器を火にかけて待機させておきます。後で固くなってもいいなら砂糖は入れなくてもいいです。
- 米の水分がなくなりなんとなく米が膨らみ半煮っぽくなったら、茹でたささげをざっくりと混ぜます。最初から混ぜると豆が潰れてしまいます。あずき豆を使う場合は、ささげ豆よりも柔らかく潰れ易いので注意してください。待機させておいた蒸し器に水気を絞った蒸し布を広げます。そこに米とささげを移します。蒸し器に蒸気があたっていないと美味しい赤飯にならないのでその場合は、少し待って下さい。その時は別のボールなどに蒸し布を広げそこに米を移します。
- 米の表面をならして、蒸し布で包みます。
で、蓋をして蒸気が出る程度の火力で蒸します。蒸し時間は通常の鍋ならば30〜40分程度です。私のフライパンはきっちりと蓋が閉まるので、中弱火で20分を目安にしています。。もっとたくさん作る場合は(木蓋+大鍋で作る場合)は40分、それぞれの道具によって変わるので、目安時間が来たら蓋をあけて食べてみて決めています。。
- 蒸す場合の注意は、水が多すぎてお湯が直接あたらないような水量を選ぶことです。面倒だからと大量に入れてはいけません。この量は使う道具によって異なるので自分で決めて下さい。
- 蒸している途中で蓋をあけて、水を掛けまわすといいと言われています。
忘れない時はやっています。 つかまんさんより、なぜ水をかけるといいのか教えていただきました。
こういう風に理由がわかると覚えやすく忘れないかも。(2003年1月4日追記)
これはコツを打つといってびっくり水のことで蒸す時間を短縮し仕上がりにつやが出ますのでぜひ忘れずに。なお、コツを打った後は柔らかくなるのが早いので蒸す時間に注意してくださいね。
- 食べてみて、丁度いい感じなら火を止めてそのまま蒸らします。その間に「ゴマ塩」を準備します。分離しないゴマ塩を作ってみました。かける手間以上に美味しくなります。赤飯にとってゴマ塩は大切なわき役。→分離しないゴマ塩の作り方。
ちょっと気取って プレゼントの際は、プラスチック容器より、紙製の弁当箱や重箱をオススメします。最近は、使い捨ての赤飯容器(5組で250円程度)があり、2カップの赤飯がびっしりと入り、便利です。入れ物に凝ると、雰囲気ばつぐんで見栄えが違います。さらに余力があれば、パソコンで
のし紙を印刷して包んでみましょう。割り箸袋やゴマ塩袋も印刷すればお店で注文したのと同じに見えます。祝い文字は水引きなどは検索すれば無料で使える素材が見つかります。印刷は普通紙のザラザラ感がいい感じです。私がよく使うのはテンプレートバンクの
冠婚葬祭・季節の贈答に「のし印刷」です。
関西の赤飯事情〜京都の櫻さんよりお聞きしました。 茶色の文字は私の返信です。
関西では、お赤飯を炊くのにささげは使わないようです。
京都で、お赤飯用にささげを売っているのを見たことがありません。
関西では小豆を使ってお赤飯を炊くようです。
私も、お赤飯は小豆を使って炊きます。
豆が少々割れても、全く気にしません。
もち米ではなく普通のうるち米を使った小豆ご飯も、時々食べます。
ささげは、夏にさやごと生で売られていて、そのままゆでて胡麻和えなんかにします。
お赤飯にささげを使うのは、小豆だと豆が割れてしまって切腹につながるとかで江戸では嫌われたせいだとか。京都にはお武家さんはいなかったので、そんなことは気にせず小豆でお赤飯を炊くという話を読んだことがあります。
まちがってたら、どなたか教えて下さい。
京都でささげを見た事がないってのは初めてでした。
だいたいこちらでは、岡山産のささげが高級品として扱われています。
関西では使わないからこっちに来るんですかね。
岡山産のささげが売られてるんですねー、何だか不思議な感じです。
よ〜く見たら売 っているのかもしれませんが、見たことないです。
私が持っている「京のおばんざい(大村しげ著)」によると、小豆ご飯(これはうるち米で作ります)は、小豆をおなかが切れる手前までたいて、小豆の煮汁も入れて、塩味で炊くとあります。最初に小豆を結構やわらかくしているので、米と一緒に炊く と、小豆はおそらく割れます。その本の写真でも、小豆は割れたりつぶれたりしています。
さやごと売られているささげ、それはこっちでは見た事ないです。生と言う事はきっと柔らかいのですよね。胡麻和えとは、、、ところ変われば赤飯でも随分と違うのですね。。
京都と武家の話しはとても説得力あります。
そうそう、こっちでは、確かに豆が潰れるのを嫌がります。私もなんとなく避けています。
櫻さん、ありがとうございました。湯たんぽに始まりお赤飯の東西比較。お互いが当たり前と思っているちょっとした事が違うのって意外で面白いですよね。生ささげ、夏に旅行に行った時に探してみます。こちらでは、いい土産(話)になりそう。またこういう違いがあったら教えて下さいね。(2003年2月11日追記)
│ごはんの食べ方いろいろ│
2002年12月15日作成 2003年2月11日追記 四畳半の住人