私の近所では，梅干用の梅が八百屋に出てくるのが6月頃です。　梅干用は短い期間しか出回らないのでその時期になったらそわそわしてしまいます。道具は出来る限り身の回りの物を流用してますが，最近はそれなりに揃ってきてしまいました。梅干しシーズン以外の時は別の目的に使うのでまあよしとしています。
　このページについていただいた質問やトラブルを別のページにまとめました。参考にしてください。
　梅干しQ&A 〜四畳半流

材料の選定

• 小梅の梅干し
  　小梅は，小さい分，早いです。小梅を作りたいなら，5月中に手配しましょう。でも，6月に入ってからでも運が良ければ遭遇できます。右の写真の小梅は，2018年6月16日に八百屋さんで見つけました。もちろんお持ち帰りです。参考：小梅の梅干し
• 梅を選ぶ（店頭で）
  　どうせ高いのを買うなら，傷や斑点がなく、粒が揃っているものを選びます。選ぶっても袋や箱入りじゃ選べませんね。大きさはお好みで。右の写真は八百屋で買った九州の農家の委託品で10kg3000円。傷がある梅は梅酒や梅ジャム，梅シロップに分けましょう。
  　普通の梅は，青いうちに採っているので，漬け頃はバラバラです。漬け頃まで待つか，他のモノに分けるかは人それぞれでなんとも言えません。ただ，あまり置いておくと，痛みも出るし，今度は，乾燥しすぎちゃって梅酢が出にくくなります。漬け頃なら，そのまま食べられそうなよい香りで部屋の中は梅の匂いが充満します。
  　梅の価格は天候や出来不出来、サイズ，産地でさまざまです。梅の値段とサイズをまとめてあります。
  　大量に買う場合は、なるべくいい梅を安く買いたいですよね。八百屋さんに予算とサイズ、量を伝えて頼んでおくと安心です。
• 八百屋の投げ売り梅
  　もう時間が立ってしまったとか，売れ残り，傷みかけになってくると，5kg箱1000円とかで売ってます。それでも梅干しになります。どうしょうもないのは，梅ジャムにしてます。私は意外とこのクラスの梅を漬けてることが多いです。何度かに分けて買って梅酢が出てから追加漬けしてます。　何より安いのがとってもステキです。　→ 5kg900円の投げ売り南高梅で梅干
• 自宅で梅が採れる人
  　私もある木の梅，黄色くなってくると，頂けます。毎日拾いに行って，そぉーっと触ってポロリと取れる梅も外して漬け込み。毎日ちょぼちょぼと漬け込みます。たくさん出来る年は，2週間ほど集めても，5kg位にはなります。サイズも色々で楽しいです。貰い梅は，かなり具合が悪くても全部漬けちゃっています。私は友人の庭の白加賀を漬ける時はなんだか楽しいです。小さいのから大きいのまで、熟度も色々、傷みかけもあるけど、一緒にいれちゃえ！なんてね。自宅の梅、これ以上の贅沢はありません。→ 1本の木から毎日ちょぼちょぼ漬
• 梅の銘柄
  　梅は実に色々な銘柄があるようですが，東京の八百屋で入手できるのは南高梅と白加賀がほとんどで，他の種類は，小梅の甲州，紅梅ぐらいでしょうか。で，南高梅しか作ったことなかった訳ですが，友人がくれた庭梅は白加賀（ 伊藤家の白加賀）。庭師が「梅干しには不向きな品種だ」とか言ってたわけで，私もそれを鵜呑みにしていましたが，やっぱり梅干しだよね〜と梅を作ってこれまたびっくり。私の味覚では，南高梅よりスッキリして，美味しいです。白加賀は南高梅より梅干し向きと思いました。そりゃそうですね。水戸藩の頃から梅干し用（ 江戸時代の梅干しの塩分量おぼえ参照）として利用されていた訳だしね，南高梅は宣伝上手だったのかな。東京でももっと色々な品種を売って欲しいです。
• 梅を買うお店を選ぶ
  　私は梅の箱の扱いが乱暴はお店では買いたくありません。いくら出荷用には青梅を採取とは言っても，梅は農家→市場→運送→中継ターミナル→市場と長い距離を移動します。市場から小売店に行きますが，店頭までは、何度も乱暴に扱われれば押されて茶色く変色した部分が増えてしまいます。よく見れば、梅をスイカ並に丁寧に扱っている店もあります。せめて、客の前だけでも丁寧に扱って欲しいですよね。ある八百屋さんが、頼んだ梅の箱をドサっと高い位置から落としたのを見て、翌年から買う気がなくなりました。梅が得意な店、自前で梅干しを作っている店で買うのもコツです。
• 梅を選ぶ（ネット販売）〜お薦め出来ません。
  　札幌の佐々木さんより梅ジャムについてのメールを頂きました。店頭同様、梅に愛情がないサイトには気をつけてください。

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  　私も梅干しをつけていますが、今年はひどいめにあいました。札幌なので手にはいりやすそうなのですがスーパーで見かける梅はどれも茶色い斑点があったりで、なかなか梅干しに最適な梅を発見できず、インターネット通販に頼っているのですが、今年発注したところは、なんと南高梅3kgを袋に入れて送ってきたのです。（本来ならダンボールにいれてほしかった・・）
  　届いた時にはあちこちぶつかっている状態でとても梅干しにできませんでした。昨年も南高梅の時期を逃して白加賀梅で梅干しを作ったので、今年こそは南高梅で！　と思い張り切って予約までして手にいれたのに・・・
  　実物を見て買えないだけあって、届いたときの状態を見たときはショックでした。白加賀梅のほうは昨年も購入して、とても丁寧な梱包だっただけに、やはり業者によって差はあるのだなぁと実感しました。しかし、このサイトも書かれていましたが、今年は南高梅にとっては不作だったようでこういうこともあるということで教訓にしたいなぁと思いました。でも、ジャムはおいしいので七転び八起きって感じですかね。

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  　通信販売の欠点は、どうしても発送から受取までに時間が掛かることでしょうか。中間業者の販売は無責任な事が多いです（毎日いつでも出荷できるのはオカシイです）。予定日に着かなければ予定が狂うし、梅の状態も見なければわからないのでますます日程が組みにくくなります。で、最大の欠点は、運送業者によるダメージが大きいことです。丁寧に扱って欲しい梅なのに、個人通販では、何度も積み替えが行われます。【発送元→集配所→配送センター→トラック（飛行機）運送→配送センター→集配所→自宅】へと、何度も積み替えされます。載せる時と降ろす時で2倍です。梅だからと丁寧に扱ってくれる訳もなく、途中で何度も投げられちゃうはずです。到着した時は青いので何でもなくても打ち身があれば黄熟させる段階で茶色くなったり痣が出ます。青梅でも2日で黄熟しますので、通販の場合は、クール便は絶対です。　クール便を使わぬ販売業者は問題外，発送から到着まで地域によっては最低2日は掛かるので、購入する場合は注意が必要です。ご近所に売ってないと諦める前に、八百屋さんに予算と量、希望を伝えて、注文してみてください。きっと見つけてきてくれるはずです。通信販売は本当にお薦め出来ません。
• 梅農家の直接販売（2012年9月追記）
  　2012年，mixiで知り合った梅農家さんから梅を使って観ませんかと完熟落ち梅収穫の最終日に連絡を頂き，即決して譲ってもらいました。自然に木から落ちた梅なので完熟です。その農家さんは塩漬けもするので洗浄済みをクール便で発送。私は翌日朝一番に受け取りました。それでこの状態です。しかし，洗ってあること，選別済みであること，完熟梅であること。。諸々の条件により見た目より良い梅となりました。通販への考え方も変わりました。→ 梅農家直販　完熟落ち梅レポート2012年
• 塩を選ぶ
  　そう高い塩は使っていません。安売りに遭遇するので，味の素の瀬戸のほんじおはよく使います。塩の種類によって塩辛さはかなり違うので南方系の塩，注意してください。沖縄のシママースはかなり塩っぱいです。塩の分量では我が家の場合，保管環境が劣悪（気温38度，湿度90％なんて日はザラ）なので，減塩は辞めました。だいたい15％〜18％で仕込んでいます。はじめてならばカビが生えると悲しいので梅の重量の16〜18%程度あたりから始めることをお勧めします。塩が強く感じても塩抜きすれば美味しく食べられます。梅干しデーターベースに塩分量早見表があります。
• 梅の塩分について
  　横着人間なので，基本，減塩はしていません。小梅は12%や10%で漬けたりします。手間も掛かるし，安心できないのが一番の原因ですが，気づいたことがあります。減塩梅干は長期保存で味が落ちます。減塩梅が美味しいのは半年ぐらいと思っています（好みはあります）やはり一番美味しいのは、14%〜18%と私は感じます。
  　ここで梅干しの塩分についていつも思うことを書きます。漬ける時は、塩を計りますが、その塩が全て梅干しに吸収される訳ではありません。よくよく考えれば、梅酢にもずいぶんと溶け込んでいるでしょうし、特に赤紫蘇揉みに使う塩は，水分を出すために使われて，アクと一緒に捨てている感じです。あまり減塩、減塩と言う必要はないかもしれません。もし、食事制限で調整したい場合は食べる時に塩抜きしたほうが美味しく食べられます。しかしながら，梅干しにはカリウムが含まれていて余分な塩分は排出するという考え方もあります。2003年6月追記
• 赤紫蘇　...　値段の上下が激しいので買う時期の見極めを
  　梅干しは赤！！っていう人は赤紫蘇で色をつけます。　庭に生えているという方はいいけど，なかなかそうはいきません。　故に八百屋さんから買うのですが、これも値段の変化が激しくて高い時に買うと大損した気分になります。で，うっかりしていると姿を消してしまいます。　最近は紫蘇ジュースが流行っているので東京でも少しは長い期間に売られるようになりました。赤紫蘇は梅が安い年は高く，梅が高い年は安いけど，世間の梅仕事の状況に大きく左右されます。決まった生産量を皆で分けるのですから当然なのですが，安い時に買いたいですね。2013年の赤紫蘇値段の推移をこちらにまとめてみました→ 赤紫蘇は何度かに分けて入れても大丈夫（ご参考用）。
  
  　新鮮で品質のよい赤紫蘇ほど梅干しの色はよくなります。買ってからはすぐ梅漬けに入れます。紫蘇の葉っぱもご飯に巻いたりして食べたい人は、倍の量を買って、いい葉を選びます。必要な量は2kgにつき、赤紫蘇1〜2束を使うと、最初のページの梅の写真みたいな色になります。（1束から100〜150gほど取れます）これもお好みで加減します。
  　赤紫蘇はちりめんじそと呼ばれる葉のちぢれたものを選んで下さい。そして、両面がキレイな色をしている葉だけを使います。小さい葉や、よけた紫蘇の葉は紫蘇ジュースに出来るので捨てずに分けておきます。
  値段データ　1999年7月1束150円から200円、2003年6月1束50円〜100円。昨年より紫蘇ジュースが流行しているので安くなりました。
• 処理が面倒な場合の赤紫蘇
  　赤紫蘇の処理が面倒と友人からメールを貰いました。そ、、意外と面倒なんです。いつも安く売っているとは限らないし、買ったけど時間がなくなってしまったり、、そんな場合、ちょっと処理された赤紫蘇を買うと随分と楽になります。
  • 【ちぎった紫蘇の葉を買う】
    　写真は、赤紫蘇の葉を契って洗ったものです。計ってみるとだいたい１袋300g位なので、2束分ぐらいは入っています。キレイに洗ってあるし、茎などのゴミも出ないので非常に楽です。（2003年6月の値段は、紫蘇1束50円〜100円に対して、袋詰めは1袋200円。買ってからすぐ塩揉み出来る事を考えると、けして高くありません。安い位です。葉も型が揃っていていい感じでした。300gならば、1袋で2kg〜3kgの梅干し用になりますね。実際に使ってみると茎がついているものが多いのである程度は選り分けます。実はよく使います。もちろん選り分けた茎や葉は紫蘇ジュース用に全部使います。
    　写真は，へきなんです。JAあいちの紫蘇は観かけたら即買いです。→JAあいち　へきなん紫蘇レポート

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  • 【スーパーの揉み紫蘇？】
    　一度、「梅干しに使って！」と有り難いような、有り難くないようなプレゼントを貰い、使ってみたことがあります。実は、あまり発色はよくありませんでした。そりゃそうですよね。当日に揉んだ葉とは比べてはいけない。一袋300円位です。やはりせっかくの手作り梅干し。。何を使ったか分からない梅酢に浸かっている葉は気分的に嫌でその時だけしか使いませんでした。

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  • 【2015年　ネット販売の揉み紫蘇】 2015年6月23日追記
    　2015年，梅のネット販売で小梅七折4kg，十郎梅を10kg手配，その後，職場の梅の木の実をボチボチ貰って，和歌山の梅農家さんから，木成り完熟梅を漬けてみて，，ってんで，合計30kg近く。それなのに，袋入りの群馬の紫蘇がすんごく悪くて （群馬産の袋入り赤紫蘇の酷い件），信頼できそうな生産者を探して，ネットで注文してみました。
    　紀州弐百年　伝統の味　 六川（むつがわ）ファーム　注文後のメールも感じ良いし，新しい紫蘇みたいだし，ダメ紫蘇をせっせと作るより楽ちんだし，楽しみです。
    ■通信欄
    　梅干用にします。今年はモミ紫蘇を作る時間が無さそうなので，こちらの商品にたどり着きました。楽しみです。

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    ■店舗より
    初めてのもみしそのご注文、誠にありがとうございます！！(^_^)v
    何でも手づくりの良さはありますが、このもみしそだけは「もっと早く使えば よかった！！」とほぼ９割以上の方が言われます。(￣ー+￣)ニヤリッ
    
    　新物のもみしそは６月25日頃から受注順に発送の予定です。
    今しばらくお待ちください。m(__)m
    
    　紫蘇には抗酸化物質のα-リノレン酸やルテオリンが多く含まれていて、 免疫力を高め、アトピーや花粉症の改善に有効とのことです。 簡単にできる「しそ茶」「もみしそおにぎり」「ゆかりふりかけ」で紫蘇を たくさん食べましょう！！
• 焼酎、消毒用アルコール（エタノール）
  　梅漬けの対敵はやはりカビです。容器消毒には熱湯と清潔なガーゼを使います。熱湯を使えない容器の場合は、消毒用アルコール綿で拭き取り自然乾燥させたあとに容器を使います。焼酎は、梅にまぶして塩がつきやすいように使います。ホワイトリカーが癖がなくていい感じです。ホワイトリカーの度数は余ったら果実酒を作れるように35度のものを準備します。お酒を飲めない人はお土産用に作りましょう。果実酒のコツとレシピのページのコーヒー酒が簡単でお薦めできます。
  　焼酎は，土用干しまで保管しておきましょう。土用干しが終わってから他の用途に使います。土用干しの時に落としたり！雨に濡らした！って時に，焼酎で洗います。そういう緊急事態の時に焼酎を買いに行くのも大変なので，土用干しが終わってから使って下さい。→ 雨にあててしまいました，地面に落としてしまいました。

何キロ漬けるか？　予算は？

　容器の6〜7割が漬けやすい梅の量です。最初に使う容器に梅を入れてみて入るかどうか確認してください。で、塩をまぶすと萎んで柔らかくなるので、実際には漬け込む段階には、最初よりも2〜3割減になります。縁までギリギリとしても、梅酢が出れば下がるのでなんとかなりますが、蓋は出来ません。
　10kgを漬けた場合の予算は梅が1kg=400円〜1000円として4千円から1万円、塩は2kg買って400円、赤紫蘇は6束買っても1000円程度ですので合計6千円から1万2千円程度になります。お使いものにしても喜ばれますし、何より市販の高級梅干しよりは安く出来上がります。1年間、楽しく食べられますのでこの程度の出費は仕方ありません。最初に漬ける場合には、道具をなるべく買わないですますのが安く作るコツになります。
　もちろんもっと安く入手したり、自宅の庭などの梅を使えば安価で作れます。どちらにしても、同じ品質の梅干しを購入するよりは安上がりです。最近は南高梅も安いので美味しい梅干しを食べたい人はチャレンジしてみてください。
　初めて漬ける場合でも最低2kgから始めて下さい。少ない梅だと梅酢の上がりも悪く失敗の原因となります。
梅干しに必要なデータベースにいろいろとまとめてあります。
　初めて漬ける場合はこちらを参照してください。→梅干し初挑戦の場合の注意点〜失敗を100%回避するために