四畳半の住人 / 四畳半で梅干しを作る / 市販の梅干しの食品添加物〜富坂聰著:中国ニセ食品のカラクリ

■■ 市販の梅干しの食品添加物 ■■
〜富坂聰著:中国ニセ食品のカラクリ〜
作者:四畳半の住人 -
 丸写しというのはよくありませんが、私は大概の本は読んだら処分してしまうので、気になった梅の部分を抜粋してここに残しておきます。本のデータ:角川学芸出版 富坂聰著:中国ニセ食品のカラクリ 定価(本体1500円+税)
富坂聰著:中国ニセ食品のカラクリ 

中国ニセ食品のカラクリ 富坂聰著

第1章 巧妙化する手口 より一部抜粋 56〜58頁

カビで真っ黒の梅
  次に紹介するのは「梅」である。
 少し長くなるが、日本での生活経験がある広東在住の中国の友人が、その現状を知って度肝を抜かれたというエピソードを紹介したい。
 友人はそれを、たまたま一時帰国していたときに地元のテレビ番組で見たのだった。
 その友人が語る。

 「広東のローカルテレビの番組だったと思いますが、そこで梅干しのような加工梅の製造過程の裏側が取り上げられていたのです。
 記者が隠し撮りでカメラを回しながら製造工場に潜入し、そこで働く従業員と雑談して、言葉巧みに不正の現場を暴き出してゆくというスタイルでした。
  放送のなかでは、まず従業員たちの投げやりな態度が気になりましたが、とにかく工場のすべてから、杜撰な食品管理をしていることが感じられました。従業員たちが消費者を軽視していることも彼らの会話からはっきり伝わってきました。
 これだけでも十分にショックだったのですが、番組のなかで明らかにされた梅の加工の実態は、とにかく初めて見た者には衝撃的すぎる内容でした。
 画面にはまず、工場に運び込まれたばかりの梅が映し出されるのですが、その梅がとにかくカビにまみれてびっくりするほど黒いのです。こんな梅が食べられるのかという印象を誰もが抱くような梅です。
 しかし、次の瞬間です。その梅が容器ごと何かの液体に浸けられたのです。そしてしばらくして再び上がってきたときには、あの真っ黒だったカビ梅が、なんと真っ白な梅に変わっていたのです。
 作業をしながら交わされた記者と従業員の会話のなかで、その液体が漂白剤であることた明らかにされます。そして、その真っ白に漂白された梅は、次の工程で作業員によって着色されていくのですが、作業者は番号を巧みに組み合わせながら色を調合し、梅にもっとも適した赤い色に染めていくのです。
 そして最後には見事に赤い梅が仕上がってくるのですから、見ていて嫌な気持ちになりましたね。記者と会話していた従業員は少しも悪びれることなく、むしろ得意げに誤魔化しの手法を教えていたことにも閉口しました。自分のしていることに罪悪感など何もないのでしょう。とても残念なことですが、これが食品製造現場の偽らざる姿なのでしょう」

 この友人が見た報道番組のように加工梅の問題を指摘するメディアは少なくない。南京の夕刊紙の『揚子晩報(ヤン・ツ・ワン・パオ)』(0四年八月九日付)もその一つだ。
 事実、漂白梅の多くは、南京市内で見つかり問題になっていたのだ。『揚子晩報』によれば、漂白梅の原産地はほとんどが広東省であるという。これらの梅は広東から南京に運ばれてくる過程で表面にカビがはえて真っ黒に変色してしまう。そのため搬入された梅はすべて一度漂白され、さらに色素を加えられ、最終的には艶のある新鮮な梅のように仕上げられるのだ。
 出来上がった漂白梅は、さらに味を付けられるなどの加工を施され、または乾燥されて再び出荷されていくという。
 商品を実際よりも少しでも見栄えを良くしたいと思う気持ちは売り手なら誰もが持つ願いだろう。しかし、ここまで悪質なやり口で消費者の目を欺こうとするほど食品業界は荒廃しきっているのだろうか。

      ここまでが「中国ニセ食品のカラクリ」からの一部抜粋

 別にね、漂白→味付けなんて中国の梅に限らず、日本の食品でも普通にやっていそうで、私には、あまり気にもならないけどね。カンピョウや数の子だって漂白しているし、タラコだって着色。まぁカビだらけってのが問題視されるのだろうけど、そのカビだって中まで入っていたらとても商品にはならないはずで、梅の表面だけだろうし、、消毒も兼ねているのかもね。で、広東省から南京までの距離は地図によるとおよそ1000km。貨物列車で運んだら何日かかるのかね。そんなにカビだらけなのか疑問だし、それ以前に、わざわざ南京で加工ってのもねぇ。南京も梅は有名ですよね。梅干しに関することなので資料として載せておきます。
四畳半で梅干を作る
 
2008年3月18日作成 四畳半の住人