四畳半の住人 / 四畳半で梅干しを作る / 市販の梅干しの食品添加物〜別冊宝島:食品のカラクリ
■■ 市販の梅干しの食品添加物 ■■ 〜別冊宝島:食品のカラクリ〜
|
作者:四畳半の住人 |
|
最近は100円ショップでも売られている梅干しはまぁ論外として、通販でも無添加の梅干しを探すのは大変です。つくる手間暇を考えると市販の梅干しは安すぎます。このサイト(梅干しのページ)を作ったころは食品添加物の危険を書いた資料も少なくて、安く売られる梅干しはどうやって作るのか私の目には触れなかったです。日本人=性善説と思っていたから余計に添加物とは思えなかったです。だから漫画「美味しんぼ」にあった梅干しの記述にも「?」でしたが、最近はその手の本が山盛り出ています。先日みかけた「食品のカラクリ」にも梅干しの記述がありましたので、ここに覚え書きで全文掲載します(自分の意見は入っていません)。
本のデータ:食品のカラクリ:別冊宝島 宝島社 定価1050円
「低塩」の健康志向が生んだ「添加物梅干」の皮肉な構図
食品のカラクリ 52頁 食品添加物1より抜粋
●「促成加工」させる魔法の調味液の秘密
(約20行省略)
ビックリしたのは、ナメコやタケノコが入っているドラム缶が赤く錆びて腐りかけて中身が出ているほどなのにドラム缶の中のナメコ、タケノコは全然、腐っていないのである。どれほどの保存料をぶちこんでいるのかと唖然としたものだ。
これらの原料を水洗いした後、調味液に漬けて数時間で山菜の漬物ガ完成する。しかも「○×県産」の名産品になるものもある。(途中省略)
スーパーの漬物コーナーに置かれている梅干も同様である。原料は中国からの輸入がほとんどで、厳密には『調味梅干』である。
ある漬物メーカーがこういう。
「スーパーで主流になっているのは塩分が5%や8%といった低塩のものばかりです。昔の梅干は塩分20%以上が必要でしたが、消費者の低塩志向に対応するために、法律で『調味梅干』が認められたのです。これが73年のことで、これ以降、日本中がしょっぱくない『調味梅干』だけになりました」
では、『調味梅干』がどうつくられているのかというと、まず流水で梅干を脱塩するが、このとき風味、成分も損なわれてしまう。これを、補うのがさまざまな食品添加物を調合した調味液。要するに脱塩工程で減った成分を食品添加物でカバーするわけだ。
梅干の調味液に使われている食品添加物は、化学調味料や甘味料のステビア、香料、色素など。
ところで、梅干といえば、文字通り、梅を何日も干してつくるが、まったく干さずに梅をそのまま調味液に漬ける『調味梅漬け』というのもある。
どちらも原料はほとんど中国から輸入されている。その理由は価格が国産梅の半値以下という安さにある。塩蔵梅を輸入して日本国内で加工されているほか、中国で製造されたものが、『調味梅干』『調味梅漬け』として輸入されるケースもある。
こうした「調味梅干」は「土用干」を行っていないので、ビタミンCがほとんど含まれていない。太陽の恵みがないのだ。そのため、合成ビタミンCが添加される。また、現地で製造されて輸入されたものには、人工甘味料のチクロなど、発ガン性があるため、日本では使用禁止になった添加物がたびたび検出され、食品衛生法違反で全品回収の措置が取られているものがあるから注意が必要だ。
ほとんどの人が分っていない
「レモン50個分のビタミンC」の理解
食品のカラクリ 90頁 健康食品の裏側7より一部を抜粋
●合成ビタミンCか天然ビタミンCか
「レモン○×個分のビタミンC含有」と強調している健康食品をよくみかける。でも、勘違いしてはいけない。食品に使われるビタミンCは、ミカンやレモンなど自然の食べ物に含まれている天然のビタミンCのことではないのだ。天然の食べ物からとったビタミンCは、非常に高価で、大量生産されている健康食品や食品にはまず使われることはない。
メーカーなどは「合成されたビタミンCも天然のビタミンCも化学式構造はまったく同じだから、違いはありません」という。
合成ビタミンCは石油からつくられ、食品添加物に指定されているしL−アスコルビン酸のことである。原材料名表示では、「V.C」と表示されている。合成ビタミンCを食品に添加しているのは、栄養強化の目的ではない。アジの干物にも使われているように、大半が酸化防止の目的で添加されている。
また、栄養強化剤として添加されている場合は、その食品が本来、もっているビタミンCが加工過程で失われてしまったからだ。
良い例が一夜漬けの梅干しである。ビタミンCが豊富な健康食品である梅干しにどうしてビタミンCを添加しなければいけないのか。
土用干し、陰干しを何回も繰り返し丹精こめてつくあれるのが本物の梅干しである。だが、クエン酸、酒石酸、リン酸液に漬けて一夜でつくった梅干しではビタミンCが滅失してしまう。それで合成ビタミンCを添加するのだ。
実は天然のビタミンCと合成ビタミンCでは大きな違いがある。元同志社大学工学部の西岡一教授の研究で、合成ビタミンCは活性酸素をかなり発生させることが分った。活性酸素はがん細胞をつくりだす原因とされている。天然のビタミンCも活性酸素を出すが、合成ビタミンCに比べればはるかに少なかった。
というのは、天然ビタミンCには活性酸素の発生を抑える酵素も含まれているからだ。それだからこそ、人類は何千年もの間、ミカンやレモンなどの果実を食べてこれたのである。それが天然の恵みというものである。(以下省略)
化学に弱い私にはよくわかりませんが,確かに舌の上に何か残る梅干しは多いですね。
│四畳半で梅干を作る│
2007年3月15日作成 四畳半の住人