四畳半の住人 / ガスコンロでメシを炊く / ご飯炊きの水加減

■■ ご飯炊きの水加減 ■■
作者:四畳半の住人
 私がいち押しの「釜炊き三昧」の使用レポートに「一合の線がないのは…」とあり、炊飯時の水加減は刻印線に頼るものなのかな〜と、ちょっと驚きでした。確かにね、電気炊飯器では必ず水はここまでという線が入っています。1合で刻印を入れてないのは誤差が大きいし、一合をガスで炊く場合が少ないからでないかな。製品の場合、どんな些細な仕様変更でもコストに影響するからね。→小林金物 モニター8

 商売する家で育ち、小学校に上がる頃には家事も店も手伝いは当たり前、踏み台に乗って米を研いだ記憶があります。ご飯の水加減は、米の上に手のひらを押し当てて手首まで!なんて教わりましたが、手首までの水深なんて、小学生と大人では違うのになぜ? 米の量が違っても同じ? との質問は五月蝿がられ「融通が利かない!」と逆切れされる始末、んま〜親には逆らえない時代だったけど今なら言える!「融通とは経験の上に出来るモノだよ」 そう手間ではないので,計るのは大事と思います。  刻印線の上と下で、入れる水の量が1mm狂うとすると、上のような感じ。この程度ならば、誤差範囲と感じますが、5合の米に水1.1倍=990ccに対して30ccは誤差範囲でも、1合の米の水は198ccに対しの30ccは誤差範囲と言うには大きいです。鍋の傾きによっても大きく変化しますしね。刻印に頼っていてはいつもと違う量を炊くときに対応しにくいってことです。そんなに厳密に考えることはないのですが、

刻印を気にして水を入れるよりは、2種類の計量カップ方式がオススメ
炊き込みご飯の時の調味料の加減が簡単。
柔らかい固めがどんな炊飯量でも自由自在。
お米を測らずに鍋に入れる人は居ないでしょうから、
ついでに水も測ればいいだけの話。

お気楽計量カップ方法

 新米と古米で、水の量は変わりますが、基本は、米の1.1倍と考えると、1.1倍差の計量カップを準備すればいいのです。1.1倍にピッタンコのがあります。
水計りも簡単! 1.1倍差の計量カップ
(180cc x 1.1 = 198cc)
米計量カップ 米計量カップ
容量180cc
お米を計るカップです。
一面が平面になっているタイプ。
容量200cc
普通の計量カップ
長年の使用で目盛の塗料が落ちています。

 つまり、米をカップで計っていれて、ザルで洗い水を切り、鍋に米を入れたら、米カップと同じ数だけ、計量カップで水を入れれば、計算しなくても1.1倍の水の量になっています。柔らかめ&固めは200ccのカップで水を多く入れたり少なめにしたりで、調整します。
精米がイイので、米はガシガシ洗う必要はありません
(この方法は20年以上も前ですが、家政科の大学で炊飯研究をした人に教わりました)
米計量カップ 米計量カップ 米計量カップ
流水で軽く洗う
 今は精米がいいので、ガシガシ洗う必要はありません。米を軽くかき回すだけで、米を強く擦らないので金ザルでも問題ない。
ザルのまま水切り
 水を切っている間に他の仕事を。米を鍋に移して水を入れて吸水させます。時間がなければ吸水時間ゼロで炊いてもいいです。
麦はよく混ぜる
 押麦は後から入れ、よく混ぜます。麦には、さらに+1割の水を忘れずに! 炊き込みご飯の具は、上に載せるだけ。

    炊飯いろいろ
  • 押麦を入れる場合は、米の3割程度が食べやすい。洗わないで後から入れます。麦の方が水を吸うので水は多め。
  • 雑穀は色々な製品が出ています。ま、何でも同じかな〜と思っています。色が華やかになってお弁当に最適。我が家は、米3,麦3,雑穀3なんて割合の日もあります。まるで混ぜご飯です。
  • 玄米100%で炊く時は、 びっくり炊きがオススメ。びっくり水の時にグルグルとかき回す人も居ます。ラーメン鍋で炊く!に近い感じ。私は一晩浸水したほうがお好みです。
  • 自家製発芽玄米:玄米を毎日水を変えて1週間。発芽します。それを普通に炊きます。夏場は、浸水中に痛むので冬向です。もちろん冷蔵庫が大きい人は夏もそれで。圧力鍋で炊いたようにモチモチです。
  • 炊き込みご飯を作る場合は、調味料と同量の水を減らすだけ。具は上に載せて炊きます。

 米カップで、3杯(=3合)ならば、計量カップ3杯(600cc)、5合ならば、5杯づつと簡単です。問題は大量に炊くときに何合入れたか忘れることかしら。 お米を計るカップはどの家にもあると思います。あとは、1カップと言われる200ccの計量カップを使うだけです。何合でも問題なく水加減が出来ます。目を懲らして炊飯釜の刻印線を見つめることはありません。

【お米の吸水時間について】

 やはりね、吸水時間は1時間ぐらいあるほうが美味しく炊けます。急いでいる時なんて、洗ってそのまま炊いちゃいます。気温が低い我が家の冬ならば、前夜から水に浸しておいて翌朝に炊飯、真夏はさすがに一晩は置きませんが、平気です。ただ、夏場は水温も高くなるので、一晩浸けたお米は美味しくないです。
 洗ったら、ザルのまま鍋の上に置いて水気を切り、鍋にたまった水を捨ててから米の1〜2割増の水を入れます。
 このページにリンクしているブログに、「ガス炊飯は時間が早いと言うが、吸水に一時間も掛かるんじゃ、電気炊飯器の方が早い」とあり、メールも頂きました。 電気炊飯器でも、吸水時間は必要ですよ〜〜急いでいる時は、私だって吸水時間ゼロで米を研いでからすぐに炊くこともあります。(2008年8月7日追記)
【炊飯器の前炊き機能】〜お米屋さんからメールを頂き、掲載の同意を得たので紹介します。(2010年7月追記)
 東京府中のてんち米店と申します。 突然のメールで失礼いたします。(中略)
 最近の電気炊飯器には、「前炊き」(サンヨーの用語)機能が付いています。研いですぐにスイッチを入れると、すぐには炊き始めずに、まず水温を40〜50度に 上げて20分程度 (温度と時間はメーカーごとに異なります)吸水時間をとります。 それから、炊飯をしますので、炊飯時間は、前炊きオフよりもかかります。 便利なようですが、これは、本来の浸漬と比較して、外だけべちゃべちゃになりやすい浸漬方法です。 お米は品種ごとに吸水速度と程度が異なります。 一様には出来ません。 やはり、冷水で一時間というのが妥当なところです。
 消費者は、マニュアルをまず読まないので、一時間浸漬してから、前炊き機能をオフにせずに炊飯している方も随分いるはずです。 逆に時間もかかるし、炊飯自体いい結果にならない場合もあります。 とりあえずの情報です。
ps. 『家電Begin』という雑誌の炊飯器比較に参加してきました。
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2009年4月5日作成 2010年7月18日追記 四畳半の住人