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■■ 必要な材料や道具 ■■
作者:四畳半の住人

 年に一度の年賀状の為にわざわざ道具を買い揃えるのは大変です。初挑戦では一気に道具を揃えず、工夫して身の回りの物で代用してみてください。あると便利なもの、代用できるものあげてみます。素人の年賀状版画なので高級な道具は必要ないし、図案作成から彫る作業、印刷する作業と必要な道具は変わっていくので一時期に全て揃える必要もありません。
 絶対に必要なもの:、あれば便利なもの:○と分類してみます。
部屋の風景

ゴム板や版木 

 私がよく使うゴム板は純ゴムといって柔らかく彫りやすい品物で気に入っています。2枚入りで150円で売られています。よく間違えやすいのがビニール板ですが、あれは固くて彫り難いのでお勧めできません。木版の場合は蒲鉾の板でもいいのですが、彫りやすい木を選んで下さい。ベニヤ板や杉材などは彫っていてポロって剥がれてしまうので難しいです。大きさは葉書大は必要です。もちろんそれ以上大きくても構いません。使う色の数だけ揃えます。
 木板の利点は、彫刻刀の削り後を生かした雰囲気を出しやすいことで、ゴム板の利点は、ゴム板を折り曲げて彫れるので、細かい図案が簡単に作れることと思います。 消しゴムのように小さい素材に素晴らしい版画を彫るプロの方がいますが、我々は素人、、葉書大の大きさでザクザク彫りましょう。

カーボン紙 ○

 下絵を写す時に使います。1枚あれば何十回も使えるので20年前からまったく減りません。お近くの方なら分けてあげたいくらいです。私は子供の頃に家にあった奴を使いましたが、今どき使わないと思うのでわざわざ買う必要はありません。下絵の裏側に濃い目の鉛筆(Bや2B以上)で軽く塗っておくとカーボン紙の変わりになります。
彫刻刀とバレン

彫刻刀 

 小学生の工作に使う程度の品物で十分です。切り出しと角先、丸先の3本があれば大丈夫です。よく研いで使って下さい。切れない刃物はイライラするし逆に指を怪我したりします。私は1本150円程度の廉価品を使っています。専門店には高級品(1本数千円)がありますが、我々には必要ありません。私達のような素人が、高級な彫刻刀を使ったところで巧く彫れるなんて事は100%ありません。持っていない人はセット売りがあります。5本セットで1000円以内で買えます。バレンや小さい砥石もついているのでお得です。

バレン 

 絵の具を葉書に移す時に絶対に必要です。平らな面で均一に圧力をかけないと彫った部分の絵の具が葉書について汚くなります。ある程度は味わいとなりますが、あまり彫りの部分が多いのは見苦しいです。丸い瓶の胴体でも代用できると思いますが、葉書の表が汚れたりしないように工夫してください。平らな板を滑りやすい干した竹皮で包んだものです。竹皮が入手しやすい人は自作でもいいでしょう。

(版画用)絵の具 

 版画用の絵の具があればベストですが、色数が少ないのが難点です。普通の絵の具に糊を混ぜて使うと版木やゴム板に馴染みよく刷りやすいです。年賀状でよく使う色は黒と赤(または朱色)ですので私は大きいチューブで持っています。写真のチューブでもう5年は使っていますがまだまだ使えます。ちょっと使う色については、ポスターカラーや小さいチューブの絵の具など適当に使っています。版画用でなくても何でも構いません。油系の絵の具は彫った溝を埋めてしまうので水性系を使って下さい。
栃木県のどぢさんからニカワを使うアイデアを教えていただきました。次のページにあります。参考にしてください。私は2003年の年賀状からニカワで挑戦してみます。

葉書 

 これは絶対に必要です。郵便局の年賀葉書を使うならインクジェット用(コート紙)を買って下さい。再生紙でも構いませんが、発色やにじみが違います。インクジェット用年賀状(コート紙)の特性について別ページにあげました。インクジェット用を揃えておけば、いざとなったらパソコンで印刷出来るので保険としてもお勧めです。値段は再生紙年賀状と同じですので、窓口でインクジェット用の年賀状と買い求めて下さい。
 部屋の風景

パレットになるもの 

 絵の具を溶いたり、ローラーで伸ばしたりするときに使います。平たいお皿や板でもいいし、耐油性のキッチンペーパー類(クッキングペーパーなど)でも構いません。お子様がいるならプラスチック製の下敷きを借りましょう。もしかして下敷きなんて今どきは使わないのでしょうか。画材専門店には、紙パレットと言ってツルツルした専用用紙も売られています。パレットになる紙をお盆や他の板などにセロハンテープで張り付けて動かないようにすれば、ローラーにも筆にも使えます。キッチンペーパーも使い勝手がいいです。牛乳パックというアイデアもいただいております。工夫次第でなんとななりそうですね。

筆やローラー ○

 版木に絵の具を乗せるのに使います。塗る面積が大きい場合や数がある場合はローラーが便利です。同時に何色も刷らないのでローラーは1本で十分です。毎年続けるなら一本づつ買い足すのも楽しみです。絵筆を使う場合は、絵筆の先を糸で縛り先端を短くカットすると使いやすくなります。

台 ○

 版画を刷る時に使う台があるといいです。机でも、板でも畳みの上に直接やるとフワフワしているのでうまくいきません。机も板もないって方は廊下でやりましょう。冬の作業になるのでちと辛いですけど。私は畳みの部屋に新聞紙を敷いて、まな板程度の板を置いて作業しています。

葉書立て ○

 印刷した葉書は乾き難いので1日干します。プリントごっこの葉書立てがあると便利です。2本500円で売られていて、1本に25枚の葉書が立てられます。私は年に1回づつ買い足しました。葉書立てを持っていない頃は、洗濯用の物干に印刷面を外側に2枚合わせ、洗濯ハサミで吊っていました。なかなか大量に干せるし、空間を使用するので場所も取らず、お勧めです。

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2002年3月13日作成 四畳半の住人