四畳半の住人 / パソコン印刷に必要なデーター目次
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■■ 遺影写真の選び方 ■■
作者:四畳半の住人
 自分の遺影写真を準備してくれるような立派な人ならいいけど、大概の人は亡くなってから遺族がバタバタと探す場合が多いです。縁起でもないとか言わずに事前に写真ぐらいは決めておいた方がいいし、無いならコッソリと撮影しちゃいましょう。現在はデジカメ全盛の時代で、プリントアウトすることがなくなりました。デジカメでパソコンに整理していればいいですが、携帯やカメラのメモリーに入れたままでは、選ぶ時に大変です。たまには家族の写真をプリントしたほうがいいと思います。
 事前に写真だけでも決めておけば、忙しい葬儀準備の際に少しだけ余裕が出来ます。祭壇なんて無くても写真さえあればいいのです。

 以下、遺影写真に必要な条件を並べてみます。重複する条件は多数ですが、ピントがあって大きい写真。これにつきます。
 友人が良い写真を撮っていました。一眼レフでもなく普通のコンパクトカメラでの撮影です。完璧ですので,ご参考まで→遺影に使った写真(友人の実例)
良い顔をしているもの
 笑顔でも怒っている顔でも、故人らしい顔であれば。ただし、あまりフザけた写真はダメです。遺族が気に入った写真が一番です。
絹目の写真はダメ
 今時、絹目と言っても分からない人も居るかも知れませんが、指紋がつきにくいように表面がボツボツとしています。光学式スキャナーでは、取り込み時にその凸凹を拾ってしまうので絹目を使う場合は、表面にワセリンのようなモノを塗ったりと工夫が必要となります。それでも完璧には取り込めないので、ぼかすことになります。
顔が親指大以上
 四つ切りに引き伸ばした場合の顔の大きさは13〜15cmになります。原本の顔の大きさが小豆大(4,5mm)ならば、拡大率は20倍にもなります。肉眼でキレイに見えても20倍も拡大したらボケボケです。親指大としても8倍近くにも拡大します。フィルムを持っている場合は、最初から写真屋さんで、大判に伸ばしてもらった写真を準備します。
ピントが合っている
 上の理由で、10倍以上も拡大して使うのでピントが合っていることが必須です。ピンぼけ写真を修正するのは限界があります。
単独、もしくはせいぜい2,3人の写真
 被写体の大きさを考えると、単独写真か、せいぜい2,3人の写真を選ぶ。
印刷物は不可
 卒業アルバムや社内報などの印刷物は不可、印刷物はドット(点)の集まりなので拡大コピーしたらお札の様なボツボツになります。それはちと可哀想です。
集合写真は不可
 結婚式の集合写真って、主役二人にしかピントは合っていないものです。その他の集合写真は全体にピントは合っていますが、顔は小さくやっと本人の確認が出来る程度です。そんな画像はいくら高画質で取り込んでもボケボケになります。
背景がスッキリ
 背景まんまでもいい写真もありますが、大概は背景を切り抜いてスッキリさせるべきなので、故人を切り抜きやすい背景を。日本人は黒髪なので、陰は黒っぽいバックは髪の毛を切り抜くのに大変な手間と時間を要します。壁際に立ってストロボを焚くと陰が出来ます。後ろは距離があってスッキリ画像を。
顔の一部が切れていないもの
 当たり前ですが、顔が切れていたら遺影には無理です。どんなに知った人でも我々素人が、顔を描き足すのは大変です。指や身体の一部ならともかく、顔は注目される部分でもあるし、無理です。画像編集のプロならきっと話は別です。
服装について、喪服?
 以前は、服装を礼装・紋付に着せ替えたりするのが当たり前でしたが、最近では、『故人らしさが出ているので』と言う事で、服装はそのまま、また正面を向いている物ではなく、斜めに45度位から物などを使う場合も多くなりました。私の個人的意見としては、無理に服装等を着せ替えたり して故人らしさを失うより良いと思っています。但し、常識を逸脱しない範囲でというのが条件ですが、遺族が良いと言えば何でもいいのです。どうしても喪服に着替えさせたいと言う場合は、着替え素材なるものが売られていますが、業者用の値段であり、数枚の遺影を作るには高くて手は出ません。喪服写真がいいならば、法事の際に撮影しましょう。
デジカメの画像
 私は未だにフィルムカメラ派ですが、コンパクトデジカメは10万画素時代から使っています。コンパクトデジカメの画像で何度か依頼されましたが、仕上がりが悪いのでお断りしています。コンパクトデジカメで単独に写っているならば?と思いますが、所詮はレンズから得た光を処理していますから、コンパクトデジカメのレンズ+CCD(フィルムに相当する撮像素子)では、600万画素以上は必要ではないかと思います。デジカメはカメラによって色や得意分野が違いすぎるので一概には言えませんが、Lサイズで、顔が全面にあれば使えるかもしれません。コンパクトデジカメならば、インスタントカメラの「写るんです!」の方が絶対にマシです。


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2012年3月1日作成 四畳半の住人