四畳半の住人 / ガスコンロでメシを炊く / 番外:お粥の作り方

■■ 番外:お粥の作り方 ■■
作者:四畳半の住人
 お粥を嫌いな人も多いようですが、米から真面目に作るとお粥は非常に美味しいです。大家さんが病気の時によく作りますが、健康な自分が食べても美味しく感じます。丁寧に作るお粥は手間も時間もかかりますが、かけた手間に負けないほど美味しくなります。ここでは、病気の時などに作りたいお粥を一人前だけ作るやり方を紹介します。大切な人が病気な時、作ってあげて下さい。
 本などにある作り方と違うかもしれません。が、、たぶん作る量が少ないからでしょう。一人前のお粥に使う米は1/6カップ程度です。この量は病人用にちと少なめです。お粥にすると、お玉2杯弱になります。残ったら自分が食べるのでどちらにしろ美味しく作ると後が楽です。
  

お粥1人前の作り方

お粥一人前の米 昆布出汁を取る 米を煮る
  • (左)これがお玉2杯分のお粥のお米、写真は1合の軽量カップ。
  • カップに人さし指を入れて簡単に米を洗う。その間に土鍋で昆布だしを取る。写真は、すき昆布だが、普通の昆布でもいい。私は出汁を取った昆布は別に取っておいて食べるので、すき昆布を使っている。あまり入れると昆布味が強過ぎるので注意。昆布は病人には辛いので取り除く。
  • 取り除いた昆布は、普通の昆布なら刻んで、冷凍しておいて昆布の佃煮もあり。
  • (右)洗った米を出汁に入れて中弱火。最初のうちは、鍋肌に米がついてしまうのでスプーンなどでかき混ぜる。
  • 米が吸水すれば鍋肌につかなくなるので、極弱火にして蓋をずらして閉めて、ご飯の匂いがしてくるまで待つ。
  • その間に、箸休めなどを作る。私はいつも梅を叩いて少量の味噌などで伸ばしたものを使う。
まだ早い そろそろ決める
 お粥は米粒が潰れないように、なおかつ柔らかく、ふっくらと煮るのがコツ。炊飯と違うのは、煮るという感覚。焦がさないように丁寧に丁寧に水を含ませていきます。
 美味しそうな匂いがしてきたら、蓋を開けて様子を見ます。左の写真だとまだ固い状態で、お粥としても美味しくありません。焦げないかどうか見て蓋をして丁度よい固さになるまで待ちます。丁度よい固さは食べる人の体調に合わせて考えて下さい。
 右側の状態(米がふっくらとしてくる)あたりから、お粥として食べられるようになりますが、まだ緩いです。柔らかさが足りないのに焦げそうならば、水を少量入れます。よく、途中の水入れは厳禁と言われますが、1/6カップの少量の米なので水分の蒸発量が違います。水は途中、途中の調整は必須です。で、さらに待ちます。その間は、すべて極弱火です。
 チリチリと音がするようなら焦げています。丁度よい柔らかさになるまでは鍋に注意しておきます。ここで焦がすとだいなしです。
出来上がり 出来上がり
 米粒が丁度よい柔らかさになったら、好みの割合になるまで水分を飛ばします。焦げないようにゆっくりとヘラで動かします。あまりかき回すと米粒が壊れるので注意! 焦げない程度で最少の動きにします。土鍋は予熱が高く、火を止めてからも煮えるので、いいかなと思う少し前に火を止めます。冷めると固くなるので思うより軟らかめな感じでやめます。
 今日は元気っぽいのでこの程度にしてみました。
 冷めないように蓋をします。
 お粥のコツは、米粒が潰れないように、なおかつ柔らかく、ふっくらと煮ることです。炊飯と違うのは、煮るという感覚。炊くのとは異なるので注意。焦がさないように丁寧に丁寧に水を含ませ、好みの柔らかさ+好みの割合にすればいいのです。吸水時間もなければ、すぐ炊いてもいいし(その場合、米を入れた後、かき回す事)、最初から水の量を測る必要もありません。ちょっと手間がかかるようだけど美味しいお粥の一番のコツは食べる人への愛情です。胃腸の調子が悪い場合は、プレーンな昆布だしのお粥をお薦めします。風邪などの場合は、ショウガやネギを入れてもいいと思います。元気になったら、少量の卵を溶くのもいいですね。私はやはりプレーンな塩なしお粥に色々とトッピングしたりします。穴子や白身魚の切り身などもいいです。トッピングは少しの量でいいです。あくまでもお米が主役で。
 写真は、 梅肉と味噌を叩いたもの(梅干し2個分)、ジャコ(鮭入り)、煮豆3粒、野沢菜細切れ少し。この量のおかずで6回分はもちます(豆を除く)。漬け物は最後まで残ります。やはり病人は漬け物は食べられないみたいね。まっ、色合いに添えただけですけど。他、 穴子の佃煮あさりの佃煮(やはり生姜が美味しい)、山椒の佃煮など、香りがよい物。贅沢にイクラの醤油漬を10粒ぐらいも色よく、見栄えよく目でも美味しく食べて貰えると思います。病人食はともかく量より質。お大事に。
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2003年2月25日作成 四畳半の住人