四畳半の住人 / ガスコンロでメシを炊く / 電気炊飯ジャー比較記事に物申す!

■■ 電気炊飯ジャー比較記事に物申す! ■■
作者:四畳半の住人
講談社MOOK:おいしい仕事講談社MOOK:おいしい仕事 最近のニュースで、10万円ぐらいの高級炊飯ジャーがよく売れているとか聞いたばかり。「へぇ〜10万円か、、結構お高いけど、冷蔵庫なんてもっと高いし、まぁ、美味しいご飯を食べたい人もいるだろうしね、10万円位なら、払う人もいるだろうねぇ〜」などと思っていました。つい先日、何気なく手に取った雑誌(?)、表紙には何も書いてなかったけどパラパラとめくると、
おいしい「お釜」戦争の勝者
食べ比べ ダイヤモンド 土鍋 三段圧力

 なんてちょっと気になるページを発見。実は電気炊飯器は使う気も買う気もない癖にこの手の特集記事はよく読みます。丁度、先日のニュースで売れている高級炊飯ジャー(三菱電機 炭焼きIHジャー炊飯器 NJ-WS10)も比較にあったのでさっそく買って読んでみます。
 本のデータ:おいしい仕事[セオリー]vol.5 講談社MOOK 定価800円

 いくら買ったからと言って丸写ししてここに載せると著作権とか色々ありそうですので、各人の評価などは載せません。読みたい方は買って読んで下さい。ここでは評価された結果のみをまとめて見ます。
おいしい「お釜」戦争の勝者
食べ比べ ダイヤモンド 土鍋 三段圧力おいしい仕事[セオリー]vol.5 講談社MOOK 102頁の記事より表の一部抜粋
5万円以上の高級炊飯器代表普及版炊飯器代表
タイガー魔法瓶 三菱電機 松下電器 象印マホービン
JFK-A100 NJ-WS10 SR-SS10A NP-HT10
土鍋IH炊飯ジャー
JFK-A100
炭焼きIHジャー炊飯器
NJ-WS10
高温スチームIHジャー炊飯器
SR-SS10A
真空内釜圧力IH炊飯ジャー
NP-HT10
2006年9月8日発売 2006年3月21日発売 2006年5月1日発売 2006年9月21日発売
実勢価格 \59,800 実勢価格 \99,800 実勢価格 \62,800 実勢価格 \25,800
どの炊飯器のご飯が好きですか?〜お米好きが選んだ炊飯器ランキング
西島豊造さん:米穀専門店「スズノブ」、森永卓郎さん:エコノミスト
山口哲弘さん:米料理「心米」店主、北条芽以さん:フードライター
1位:西島豊造さん
2位:森永卓郎さん
3位:山口哲弘さん
4位:北条芽以さん
1位:森永卓郎さん
3位:北条芽以さん
3位:西島豊造さん
4位:山口哲弘さん
1位:北条芽以さん
2位:山口哲弘さん
4位:森永卓郎さん
4位:西島豊造さん
1位:山口哲弘さん
2位:北条芽以さん
3位:西島豊造さん
3位:森永卓郎さん
保温後ランキング〜時間が立っても美味しいご飯は?
2位:西島豊造さん
3位:北条芽以さん
1位:西島豊造さん
2位:北条芽以さん
1位:北条芽以さん
3位:西島豊造さん
4位:西島豊造さん
4位:北条芽以さん
 この記事によると、廉価版の象印マホービンが大健闘で、超高級炊飯器の評価はそれほどでもないんですね。が、保温後の評価になると価格がそのまま反映されているのが面白いです。要は「おひつ(保温)機能にお金を掛けている」って事ですね。だったら電気を使わないお櫃の方がよっぽどお利口だしお得のような。10万円の電気炊飯器買うなら3万円のお櫃の方がいいな。 まぁ、味ってのは個人個人で違いますからなんとも言えませんけどね。

 で、こういう炊飯器比較記事もサイトも山盛りありますが、どれも読んでいて大事な情報が抜けているのがいつも気になります。最近は冷蔵庫やエアコンは当たり前、蛍光灯にまで省エネマークやら消費電力による比較を記事の目玉にしているのに、炊飯器にはそれが一切抜けています。なぜだと思いますか? それはねぇ、

炊飯器の保温機能=電気の無駄使いだからです。

 食べ物屋でもないのに、一日中ホカホカご飯が必要だと消費者を煽ります。そして、エコエコと騒いで、片方では省エネ家電への買い替えを促し、電気を山盛り使うご飯の保温に対する矛盾にはメーカーは口を閉ざして、消費者がそれを気付かないようにしています。日本人はやっぱりお米を食べます。皆が炊飯器による保温を辞めたら国内の消費電力も下がり温暖化防止に少しは役立ちますよ。

 電気はコマメに消しましょう。待機電力を節約する為にコンセントは抜きましょう。なんてやっているのに、炊飯ジャーは働きっぱなし。炊飯器の保温って蛍光灯と同じですよ。昔は電子レンジがなかったから保温ジャーが重宝されただけなのに、電子レンジが各家庭に普及しても(我が家はないけど)そのまま保温ジャーを多機能にして売りつけるあたり、家電メーカーの策略ですね。保温機能が生活には当たり前と信じ込まされているだけです。

私が比較記事を作るとこんな感じ。

5万円以上の高級炊飯器代表普及版炊飯器代表
タイガー魔法瓶 三菱電機 松下電器 象印マホービン
JFK-A100 NJ-WS10 SR-SS10A NP-HT10
土鍋IH炊飯ジャー
JFK-A100
炭焼きIHジャー炊飯器
NJ-WS10
高温スチームIHジャー炊飯器
SR-SS10A
真空内釜圧力IH炊飯ジャー
NP-HT10
2006年9月8日発売 2006年3月21日発売 2006年5月1日発売 2006年9月21日発売
定価 \84,000
実勢価格 \59,800
最安値 \37,700
オープン価格
実勢価格 \99,800
最安値 \66,700
オープン価格
実勢価格 \62,800
最安値 \43,980
定価 \45,150
実勢価格 \25,800
最安値 \17,760
26.7×37.3×22.3cm
質量 4.7kg
26.6×30.7×21.8cm
質量 4.8kg
26.5×32.1×21.8cm
質量 5.8kg
25×36×20cm
質量 4.7kg
炊飯電力 1180W
保温電力 28W
炊飯電力 1325W
保温電力 25W
炊飯電力 1210W
保温電力 24W
炊飯電力 1230W
保温電力 26W
消費電力を計算してみます。
炊飯時間を50分、保温を12時間として一日分を計算。炊飯時(保温時)
炊飯時 983Wh
保温時 336Wh
炊飯時 1104Wh
保温時 300Wh
炊飯時 1008Wh
保温時 288Wh
炊飯時 1025Wh
保温時 312Wh
1年間で300日使うとすると・・・炊飯時/保温時
295kWh/101kWh
合計 396kWh
331kWh/90kWh
合計 421kWh
302kWh/86kWh
合計 388kWh
308kWh/94kWh
合計 402kWh
1年間の電気料金を計算してみる。
120kWh〜300kWhまでの第2段階料金:1kWh 22円で計算
8712円 9262円 8536円 8844円
 
年間電気消費量400kWh、年間電気代9000円ってどこかでよく見ませんか?
そうです

電気炊飯器は、1日24時間365日働く大型冷蔵庫と同じだけ電気を使っています。

 だいたい炊飯時も電力使いすぎ。12畳用のエアコンだって1000Wぐらいです。ご飯を炊く=エアコン1時間、保温時は、蛍光灯をつけっぱなしと同じです。家電メーカーも冷蔵庫のカタログには年間の電気代やら計算して載せていますが、炊飯器は消費電力のみしか載せていません。冷蔵庫と違って人により稼働時間が違うので計算しにくいのですが、モデルケースとして掲示してもいいんじゃないかなぁ。まぁそれでも忙しい世の中だし、電気炊飯器はやはり便利と思いますが、保温機能は本当に無駄です。保温しておくよりは、電子レンジで温めて食べたほうが電気代も安いです。ご飯は冷凍すると言う人も多いとは思いますけどね。 

 家電メーカーは炊飯器を売る為にこういう部分を消費者に気付かせないように宣伝しています。世の中、宣伝文句は売る側に都合の良いようにしか作られないのでしょうねぇ。 コマメに電気を消すよりは、炊飯の保温機能を使わないのが一番有効な省エネです。今回の記事によると、保温しないならば、高級炊飯器は不要って事ですね。(^^;) でね、、耐用年数やら考えるとやっぱり鍋+ガス炊飯ですよ。いちいち買うときに悩まないでもいいし一生使えますもんね。ガスメーカーも、オール電化なんて言ってる連中に負けないでもっと宣伝上手になって欲しいね。 電気が便利なもの、ガスが便利で効率が良いもの。両方を上手く使わなきゃ。 そもそも、熱エネルギーを電気に変換して、得た電気でまた熱に変換するなんて、エネルギーの無駄です。原子力か火力発電が主なんだから、貴重な石油を燃やしてエネルギーの大半を捨てて得る電気。電気こそ使わないようにしなければいけない。オール電化なんてとんでもない! 

日本人が出来る温暖化防止への第一歩は
電気炊飯器の保温を止めること!


 保温よりは冷凍→電子レンジ、そしてそれよりは、「おひつ」。妹が「おひつ」を買って言った「でも電気もマイコンも使わず御飯を美味しくするなんて炊飯器よりお利口かもしれないね」は本当にその通り。→おひつで炊飯器でも美味しいご飯。 おひつは私も欲しいけど、食べきっちゃうことが多いので二の足踏んでいます。

ガスコンロでメシを炊く目次
 
2007年3月11日作成 四畳半の住人