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作者:四畳半の住人

 全部の版を彫り終わったら、広告の裏紙などを使って試し刷りをします。で、はみ出ている線や面を再度、彫刻刀で調整していきます。その時に、自分の刷り方の癖も考えて版のズレを見て、刷る時に必要なコツを覚えて下さい。例えば2版目は、1mm右にずらすとキレイとか。。ちょっとだけ斜めにするとか、色々と出てくるはずです。もうこれで大丈夫。。と思ったらいよいよ年賀状に印刷開始です。結構、時間がかかる作業ですので、1日で全部出来ると思わない方がいいです。乾燥もあるので、1日1版がいいところです。

まず淡い色の版から

 淡い色の版で、塗る面積が少ないものから刷りはじめます。塗る面積や形により筆とローラー、歯ブラシなど使い分けします。一番楽に塗れる道具を選んで下さい。
 完全に乾いてから2版目を刷ります。乾燥には丸1日以上かかります。乾燥の方法は色々ありますが、踏んだりしない場所を選んで下さい。面積が多い版では、バレンでしっかりと絵の具を葉書に移すことが大事です。
 最終版でやっと見栄えがするようになります。黒はきっちりと黒に印刷されると気持ちいいので、黒絵の具はたっぷりと使います。細かい版は、100枚とか50枚刷ったら水洗いして使う方がキレイに出来ます。休憩と思って私は50枚で洗っています。作業時間は、1時間で30〜40枚程度です。200枚ともなると本当に1日仕事です。版数が多いとウンザリするので本当にこの時に後悔します。
 刷る作業は時間がかかりますので、なるべく作業効率が上がるように片づけたり、道具の配置を考えたり、体が楽なように体勢を整えたり、色々と考えてやってください。写真は別の年の木版を使った時のものです。版が大きいので畳に上にビニールを敷いてやっています。
 新聞紙やちり紙、タオルなども身近に置いておくと何かと便利です。

ゴム板や版木に彫る │乾燥の方法 │
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2003年12月15日作成 四畳半の住人