あさりの味噌汁は水から? それとも お湯から?実験 を紹介した翌日の読売新聞【アサリの味噌汁はお湯から】と書かれた記事があり、「水からというのは間違いでは?」とメールをいただきました。この選択はご自由にと思うのだが、実際に比べてみて自分の判断が一番でしょう。しかし巨大メディアの活字には適いませんな。気になるのは、「ゆっくり加熱すると臭みが・・」の一文。この料理評論家も魚介類は一気に加熱という一括りな規則が破れないんだろうか。私が正しいとは言いませんけど、きっと私の方がたくさん食べているな。アサリ貝。(以上
2004年5月28日の今日の一言から)
で、私の見解だけでは非常に偏りそうなので、その新聞記事や皆さんから頂いた御意見も一緒に紹介することにしました。地方地方で食べ方や常識は異なりますので、一つが正しいということはないのでしょう。西の方の御意見もお待ちしております。
以下、読売新聞 くらしA1-12版 食の力 アサリ 2004年5月28日(金曜日)の朝刊より抜粋です。なお、レシピ「アサリの卵とじ」は、味付けがなされていて気に入らないので載せていません。
読売新聞 朝刊 くらし A-12版 食の力 〜 アサリ
余ったら必ず火を通す
アサリ料理を作るときの基礎知識や、おいしく食べるポイントを料理研究家の田口道子さん(写真省略)に聞いた。
●砂をはかせる 平らな容器に重ならないように並べ、貝の一部が少し水面に出る深さまで塩水(3〜7%)を入れる。昼間だと水がぬるくなるので、夕方から翌朝まで冷暗所で。
●みそ汁、酒蒸し
みそ汁のポイントは、アサリを水に入れて徐々に温めるのではなく、沸騰したお湯にさっと入れる。口を開いたらすぐにみそを溶かして火を消し、長くは煮ない。酒蒸しやアサリバターは、ふたをして火にかけた鍋を揺するのがコツ。貝に満遍なく熱を通し、早く口を開かせるため。ゆっくりと温めると身が固くなってしまう。
●余ったら
その日に食べない時や余った場合は、必ず火を通しておく。放っておいたり冷蔵庫に入れたりすると生きたまま臭くなる「生き腐れ」を起こす。
タウリン豊富で元気!
今の季節、親子やカップルで気軽に楽しめる海辺のレジャーといえば、潮干狩り。とったアサリを持ち帰り、調理して食べるうまさは格別だ。小さな体に、豊富な栄養が含まれているのもうれしい。(山口 博弥)
アサリの持つ栄養素の一番の特色は、タウリンの豊富さ。栄養ドリンクのCMで「タウリン1000ミリグラム配合!」などと強調しているから、名前を聞いたことのある人は多いはずだ。
女子栄養大学(埼玉県坂戸市)教授で水産学博士の国崎直道さんによると、タウリンはアミノ酸の一種。肝臓の働きを高め、コレステロールを下げ、動脈硬化を予防する働きがある。このほか、インスリンの分泌を促し、糖尿病を予防する効果も期待できる。「生活習慣病予防の強い味方」(国崎さん)というわけだ。タウリンは、牛や豚、鶏などの肉類には少量しか含まれていない。貝のほか、魚の血合い、イカ、タコなどの魚介類にたくさん含まれ、貝の仲間では、サザエやアワビ、カキなどにも多い。
アサリの栄養素のもう一つの特徴は、ビタミンB12をたくさん含んでいること。この栄養素は造血ビタミンとも言われ、葉酸とともに赤血球の生成にかかわっている。人体の中で欠乏すると、息切れや動悸、疲れなどが現れる「悪性貧血」という病気になってしまう。重要なビタミンだ。神経系の働きを正常に保つ機能もあり、精神の安定や集中力向上に一役買っている。ビタミンB12は野菜には含まれておらず、動物性食品から摂取しなければならない。肉や卵にも多く含まれるが、コレステロールのとり過ぎが心配。「アサリならわずか五グラムを食べると一日の必要量を摂取できます」と国崎さん。このほか、やはり貧血予防になる鉄分、葉酸なども含む。
カキやホタテは収穫できる地域が限られているが、アサリは全国各地でとれる。七、八月ごろまで潮干狩りを楽しめる海岸も多いので、一度足を運んでみてはいかが? -以上- 読売新聞より抜粋
皆さんの御意見
私の見解は、あさりの味噌汁、
あさりの味噌汁は水から? それとも お湯から?実験で。ただ、塩水の濃度3〜7%はちと濃すぎかな。やはり、海水と同じ程度の塩分濃度がいいと思います。一番いいのは、掘った場所の海水が一番です。塩分濃度は、
塩分濃度と比重も御参考に。あと、忘れてはならないコツは、
吸った塩水を吐いてもらう為の時間を取ること。塩水から上げてすぐ調理するとすごく塩ッ辛いので注意です。
もしかして生きているあさり貝ではなくて、死んだあさり貝の話しなのかしら。採ってきたあさり貝は2〜3日は充分に生きているけどなぁ。。台所にこぼれた貝だって次に見つけるまで生きています(当然、口はしっかりと閉じていますけど)。生き腐れなんて1度もないです。 で、皆さんの御意見は、新しい順に並んでいます。
- 金沢文庫の陸橋下のあさり売りのおっさんに聞いてみました。おっさん曰く、普通、みそしるのアサリは水からだよ。でも、冷凍物を使う時はお湯から。水からだと、旨味が汁の方に良く出て、沸騰したところに、さっと入れたのは、身に旨味が残るって違いがあるよ。まあ、好きずきで、どっちでもいいけどね。との事です。やっぱ、漁師さんの意見と一緒でしたね。ってか、もともと、この人たち漁師だろうし。。野島の地元の人だからね。(NEXSS金沢文庫)
- お店のパートさんに、「アサリの味噌汁は水から? 沸騰したお湯に入れますか?」と聞いたら、貝は水からじゃないと口を開かないんじゃあ。。。としばし絶句。お姑さん(神奈川)も、埼玉県のご実家も、やはり水からだそうです。 通っていた辻料理学校でも水からだそうですよ。水からが当たり前、沸騰したお湯になんて考えられない、しかも、料理のプロがそんな事を書いているなんて信じられないって感じでしたよ。貝類が大好きの彼女は、貝類はすべて水からが基本だそうです。
はまぐりも当然水からです。
まあ、読売新聞は、ちゃんと取材してないんでしょう。そんな事はよく御存知でしょうが。。。ひとりの人に聞いただけで、あたかも、万人の意見のように扱うのが、マスメディアの常套手段なのですね。辻料理学校の人に聞けば、違う答えがある訳ですからね。ふむ。勉強になりました。(NEXSS金沢文庫)
そう、だいたい新聞の生活欄なんて信用ならない事が多い。以前、読売新聞から湯たんぽの取材を受けたときの記事にもちと呆れました。巨大メディアの活字だからってそのまま鵜呑みは非常に危険ですよね。所詮はその道の専門家でもない1人の記者がまとめているのですから。確かにネクサスさんの言う通り、ひとりの意見=世間の常識ってところあります。最後は自分の感覚ですよ。やはり。
- 漁業従事の我が家の年寄りは水です。でも、嫁のわたしはお湯です。浜から30分ほどの実家がお湯でした。ハマグリがお湯だから、同じにしているのだと思います。漁師は、買ってまでハマグリなど食べないので、アサリしかしりません。私がお湯を使うのはじわじわ煮たら貝がかわいそうだから、一気に〆ます。水はわいそうだよ。
- 水からに決まってる。でも、冷凍された殻付きアサリは、お湯からだよ。臭みが出るから。(アサリ漁場)
- あさりの味噌汁。。。やっぱ水からでしょう?うちでは砂抜きしたあと、昆布と共に鍋でしばしお過ごし頂いた後、火にかけています。新鮮ならあさりだけのお出汁でオッケーかも。明日は深川丼にしようかなあ。。。(まぐろ姉)
- わたくしも、会社で聞いてみたところ、「そりゃー、お湯に入れるでしょうー」という固定観念派の方々も多いのは事実。が、海男の志田さんは、「いやー。水っからやったほうがうまい」と言い張る。毎週 伊豆へ、海上バイク900ccを楽しんでいるへんなオヤジである。漁師仲間でよく鍋をやるという彼は、水からのほうが灰汁がたくさん出るのでその方が、灰汁取りをすれば、うまいに決まっているそうです。というのは、いろいろなアミノ酸などの抽出温度は異なるので、温度帯が広い方がよいのだそうだ。うーん。薀蓄があるようなないような。
ただ、魚に臓物系があるばあいは、やはり魚くさくなる。ので、この場合は
お湯で正解だそうです。鍋でも、きちんと捌いたものなら、水からがうまいとのことです。新鮮なものならね、。。。だって、ブイヤベースって言うのも、志田氏曰く西洋の海鮮鍋のようなものらしいのですが、水からやるんだっていってました。〔神奈川 くらちゃん)
- いいのです。水です。どうも関西の方では汁がにごるのでやらないみたいで それが料理人の一つ覚えだそうです。美的感覚 と 味はどうも別物らしい。(神奈川 永井愛命)