お正月のおせちにはやはり尾頭付きがなんとなくおめでたい。
ワカサギの甘露煮もいいけど、年末にあまり釣れなかった場合は甘露煮よりは、お正月用に少しだけ見栄えを考えた南蛮漬がオススメです。
いつもの南蛮漬は小麦粉を使いますが、かたくり粉を使うと透明っぽく仕上がり見栄えもよく、小麦粉で作るよりも形が崩れにくいです。そして、南蛮漬のタレを吸い汁気が出にくいのでお重箱に詰めるには便利です。見栄えを優先と言っても私がいつも作る小麦粉の南蛮漬よりも評判が良かったりします。
写真は、2008年の千葉県高滝湖のワカサギで作った2009年のおせち料理です。この年の高滝湖は型が良かった。あまり釣れなかったので甘露煮は作れませんでしたが、こちらの方が評判が良かったです。
【お正月用のワカサギ南蛮漬の作り方】
- 内臓を取る
透明に仕上がるので、黒く見える内臓は取り除きます。お正月用には冷凍保存したワカサギを使うことになると思いますが、冷蔵室で解凍し、お尻の前を少し押すと黒い内臓が出てくるので指で引っ張ればスルスルと簡単に取り除けます。
- 生姜汁に漬ける
解凍したワカサギは鮮度が落ちているので念のため、酒と生姜汁をまぶして臭みを除きます。しばし置いて他の準備をしてください。
- 水気を拭き取る
かたくり粉を使う場合は、まぶす前にワカサギの水気を丁寧に拭き取らないとかたくり粉がたくさんついてしまいます。横着せずに一匹づつ水気を取り除いて下さい。
- かたくり粉をまぶす
いつもの南蛮漬は小麦粉を使いますが、小麦粉を使うとどうしても白くなり見栄えは良くないです。小麦粉の変わりにかたくり粉を使うと濁らずにキレイに出来上がります。ビニール袋に水気を拭き取ったワカサギを入れて、かたくり粉と空気を入れてブンブン振ってまんべんなくかたくり粉が付くようにします。
- タレを準備
カップ1の酢、砂糖大サジ5-6杯、醤油大サジ2杯を火にかけて砂糖を溶かします。(沸騰させる必要はありません、砂糖が溶ける程度で)輪切りの唐辛子も一緒に。見栄え優先ですので、水気が出る野菜は入れません。
ワカサギの保存容器にタレを準備しておきます。
- 油で揚げる
ワカサギを油で揚げる。カラリと唐揚げで食べるよりも長く揚げます。揚げたら順番にタレに漬込んでいきます。すぐに一杯になるので一度タレに漬かったワカサギは端に寄せて新しいワカサギがジュウと言うようなイメージでタレに漬込んでいきます。
- 飾りを準備
翌日には美味しく食べられますが、そのままじゃ色気がないので、白髪ネギを添えます。秋に茹でて冷凍しておいた菊花を載せると豪華に見えます(黄色が欲しくて柚子を載せてみたが柚子じゃなかった)。ネギは必須です。
【注意!(左写真)】 揚げている時にカラっと揚がらなくなったり、大きい泡がたくさん出てきたらもう油が疲れている状態です。諦めて取り替えて下さい。そんな油でその油はもう炒め物にしても美味しくないので新聞紙に吸わせてゴミ箱へ(新聞1日分をまとめて縦にちぎってのり巻きのように丸めて油に浸しておきます)。
【油再利用の場合(右写真)】 まだ使えそうならば、野菜炒めでも卵焼きでも使いましょう。冷めないうちに濾します。乾いたガラス瓶(熱に強いのがベスト)+コーヒー濃し紙+漏斗で十分です。ガラス瓶はそのまま油入れとして使います。