私は水重石は推奨しません！水重石（＝ビニール袋＋水）は，ブログでも書籍でも水重石が普通に使われているようですが，注意点が足りません。2015年にお取寄せした 小田原の十郎梅の作り方にも水重石を使うようにありました（ 昇珠園：梅干の作り方）。
　水重石は材料も身の回りにあるし，便利で簡単なのでしょうけど，利点より，リスクの方が大きいのにどうして使うのか。塩を袋にいれるならともかく。

このページはあくまでも私の主観ですので，使う使わないは個人の勝手です。
　それでも水重石を使いたいってな人は，食品用の丈夫なビニールを使うこと！　袋の容量に対して水は１０％程度の事（袋がとても大きくて張力がゼロで使う）！　袋の容積に比して水をたっぷり入れるから失敗するんです。あと，これ大事，，ビニール袋のキレイなのは内側です。裏返して使うんですよ。

• ビニール袋の健全性
  　ビニール袋の健全性を100％信頼しているならば，汚水，雨水，もっと汚い液体を入れてもいいんですよね。水道水ならキレイだから？　無料だし？　矛盾しています。
• なぜ水を入れるのか
  　なぜリスクが高い水を入れるのか理解できません。砂を入れるのは嫌だけど，水ならヨシ？　なら，梅酢や塩を入れるべきです。水は（ほぼ）無料だけど漏れたら最悪な事態をまねきます。
• ビニールの透過性
  　ビニールにも分子レベルの穴があります。圧力差（この場合は浸透圧）があれば液体は透過してることもありました。写真はスペーサー方式（→ 【3】梅酢を待つ参照）で，つっかえ棒に，丼を使った時。左は重石を掛ける前，右は 梅酢循環（シリコンチューブ）の為に蓋を取り外した状態。梅酢は，重石を入れた冷凍用ジップロック袋の中に梅酢が入り込んでいました。圧力差なのかな。
  
  
  
• 浸透圧
  　浸透圧を利用して梅の実の水分を外に引っ張り出している訳です。出てきた梅酢には塩が溶けているので梅酢は塩水。浸透圧が強い方が水を引っ張ることになります。ビニールに水を入れて沈めるということは，梅酢と水重石の間のビニールに圧力差も生じます。梅酢の濃度は当然ながらただの水より濃いはずなので，微量ながら水は梅酢側に移動するはずです。浸透圧により【薄い液体→濃い液体】に移動するのは理科で習ったことあるような。
  【浸透圧とは】濃度の異なった2種類の液体を隣り合わせに置くと、お互いに同じ濃度になろうとする。この同じ濃度になろうとする力を浸透圧という。梅に塩をまぶして，浸透圧により生梅の水分を外に出すのも浸透圧を利用しています。梅酢の方が水より濃度が高い

　個人的にはビニール袋の重石は便利だけど，水を入れるのはあり得ません。塩や小石，小砂利を詰めるのが普通の感覚です。液体がいいってなら，梅酢を入れるべきです。　何日もビニール袋に詰めた水を飲む気がしますか？　飲めない水をビニール袋に詰めてフタ代わりなんて矛盾しています。

四畳半で梅干しを作る

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2014年7月31日作成
2015年7月1日　追記更新
四畳半の住人