密度は物理量としては、単位体積あたりの質量と定義されます。言葉としては、物質のつまり具合の程度です。　kg/m³ は SI（エスアイ）でも、また計量法でも濃度の単位も兼ねます。ただし、濃度には単位体積辺りの異種の物質の体積で表す場合もおおいので、区別する必要がある時は、質量濃度といって体積濃度と分けます。

　比重と密度は混同しやすいので簡単に説明します。
　密度の単位の定義は簡単ですが、一般の物質の体積を精密に測ることは簡単ではありません。測れるとしても実際の測定には手間がかかりすぎます。密度の測定が必要なのは、まず液体で、次は固体ですが、ふつう固体の密度は測りやすく、一度測ってしまえば頻繁に測る必要のないものが多いのです。鉱物や岩石などは、密度の表が出来ています。
　液体の場合は、純粋液体、希釈液、混合液とさまざまなものがあり、その性質を密度で表すと便利な場合が多いのです。こういう場合は、密度と言われていても、実際には比重を用いています。
　比重とは、水の密度を１として比較した値です。これを計量法的に詳しく言うと、物質の質量と、その物質の同一の体積を有し、かつ圧力 1.013250 bar に下における純粋の水の質量との比とし、無名数で表すこの場合の純粋に水の温度は、温度を指定した時はその指定の温度、温度の指定をしない場合は４°Cとする（計量単位規則）とややこしい言い方になります。