生穴子の下処理
私の穴子の入手方法は釣り。買物と違うから、3本しか釣れない日もあれば30本以上も釣れる日もあります。釣人からは、塩や日本酒で洗う、熱湯を使う。そして、寿司屋さんでの穴子処理は水でひたすら洗うと聞きました。家庭で食べるのだから商売物でなし、時間と根性が必要な水でひたすら洗うお寿司屋さん流は一度やって却下。日本酒で洗うのもそれほどヌルが取れるとも思えず挫折。何より毎週末の穴子釣りなので、日本酒じゃ勿体ない。塩で洗うのも時間が掛かりすぎて効果の程は【?】と同様でした。穴子釣りは年間30回程、3年目ともなれば1000匹以上は処理した計算となりますが、効果と時間、そしてコスト的にも熱湯方法が残りました。釣魚の処理は何より大事なのは短時間で行うことです。家庭ならばコストも大事ですので、湯引き方法は私の中では最強です。
穴子の血は匂いの元ですので丁寧に洗い流します。ヌルも取り除いたほうが料理にも保存するにも使いやすいです。ヌルのままだと傷みやすいのでまずは下処理をします。ヌルを取る方法は、
船宿で捌いてもらった穴子はその場で水洗いし、血合を取り除いて持ち帰ります。ビニール袋でもバケツでもいいけど捌いてもらった穴子を入れて水道の蛇口を全開にして強烈に水流を浴びせると汚れた血はキレイに流せます。それが出来たら血合は家で取り除いてもいいですが、
血まみれのまま持ち帰るとせっかくの白い身の色が悪くなるし、臭みが出るので横着しないで船宿で水洗いまでやってから帰りましょう。血合は爪でこそげ取り、再度水洗い。船宿によってはキレイに洗ってある場合もあります。→
骨と頭の処理と利用もご参考に。
以下、血合を取り除いてキレイな状態から
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丁寧に水洗いし血を取り除いた穴子を皮を上にして斜めにしたまな板に並べます。グラグラと沸かした熱湯をかけ、即座に冷水に放していきます。分厚い作業用ゴム手袋をすると火傷しません。 |
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白くなったヌルをスプーンでこそげ落とします。水に浸ける時間が長い(5分以上)と写真の様に黒い部分も全て取れます。白焼きや胡瓜和えには見栄えがよろしいかと思います。写真は包丁でやっていますが,切れ味が悪くなるのでオススメしません。 |
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再び水で丁寧に洗い白い部分を落とします。ザルなどで水切りして下処理は終わりです。蓋付きのアルミバットに金網を敷いて水切りしたまま冷蔵庫へ。ザラザラ目のある手袋を使うとより素早く出来ます。 |
こだわりたい人は、自分で捌くべし。難しそうに思えるけど簡単。→刃物もなんでも大丈夫、普通の包丁でも工作用のカッター(刃幅が広いタイプがベスト)でも十分。→しじみ日記2010年9月21日 |
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食感にもコダワル人は、ヒレ部分をハサミなどで取り除くと歯触りがイイです。少しの骨もイヤな人はやったほうがいいかもね。ちなみに料理屋のは全てヒレが取り除かれています。 |
生穴子の長期保存(3日以上は冷凍しましょう)
いくら下処理しても所詮は生もの。冷蔵保存で美味しく食べられるのは2、3日です。それ以内に食べきれないならば、冷凍保存しましょう。 横着に冷凍した魚は、使いにくく、冷凍庫で長期間、結局はゴミ箱へなんて事になります。
冷凍保存のコツは、少量づつすぐに使える状態にすること 薄っぺらい魚ですので、簡単に解凍できます。常温解凍でもいいし、使う前日に冷蔵庫に戻してもいいです。2本づつならば、ちょこちょこと使うにも便利、急な来客にも対応できます。私は週末に釣った穴子は2日目までは生で、3日目からは冷凍品を毎日2本づつ食べて1週間を乗りきります。小さい単位&使える状態で冷凍するのが冷凍の基本です。参考:
四畳半の冷凍食品
穴子(釣魚)の冷凍保存は小単位&使える状態で
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下処理の翌日、穴子は水分が多いので水切りで冷蔵1日たってから、冷凍保存すると、冷凍後の状態がいい(霜が少ない)です。 |
ポリラップを広げ同じ大きさを2本づつ並べてピッチリと包みます。蒲焼きに太穴子3本で2串出来ますが、3本包むにはポリラップは小さいです。 |
2本づつのパックを冷凍保存バック(ジップロックなど0.07mm厚以上)に並べて冷凍庫へ。冷凍した日付をマジックで記録するのも忘れずに。 |
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この状態で冷凍便やチルド便で親戚や友人に送るといいお中元&お歳暮になります。深夜2時に郵便局の本局より発送、本州ならば翌日(早ければ午前中)に到着し、釣った翌日には同時に穴子を楽しめるので、喜ばれます。店頭売りの鮮魚よりも新鮮かもしれません。毎週釣行の穴子バカの皆さん、たくさん釣って食べきれないならば丁寧に処理してお裾分けもいいですよ。冷凍保存だけでなく、佃煮にすれば常温で日持ちしますし、毎度の食卓にも家族で長いこと楽しめます。釣った魚は美味しく食べましょう!