■■ (微)発酵梅の土用干 ■■ 気付かず微発酵(浮腫梅)はよくある話 |
作者:四畳半の住人 | ![]() |
![]() | 写真は,2010年の微発酵状態の梅,樽に3粒ありました。この割合ならば,梅酢の匂いにも気づかず,土用干しの際に気付く程度です。梅はふっくらを通り越してパンパンに膨らんだ状態です。押しつぶすとガスがプシューって出ます。発酵し,梅の内部にガスが発生し膨らんだ状態と思われます。 この状態では薄皮梅干しにはなりません。 |
![]() | 2012年 友人の庭梅,サイズはバラバラ,塩分は不明(引越し当日6月17日に漬けたので適当)でしたが,7月1日早朝に発酵を発見。発酵止め(発見当日に酢をドボドボ,1週間後に天日干し&梅酢の火入れ)を行ったのは7月2日。全ての梅ではなく,発酵割合は3割ぐらい? 写真は発酵を免れた梅です。フツーの仕上がりですが, 発酵が発覚してから,樽全体に重石を掛けちゃった(発酵梅のガスを出す為に重石追加)ので無事な梅も萎み気味です。丁寧に処理するならば,発酵して膨らんでいる梅だけを分けて,ガスを抜くといいです。 |
![]() | 発酵止の天日干し(2012年7月2日) こちらが発酵した梅。干す前には,中にガスが充満してプクプクと膨らんでいます。間違えている人も居るようですが,プクプクとガスで膨らんだ状態とふっくらと丸い状態は違います。意外とね,こういう土用干し写真は多く見かけます。半数は微発酵した状態に気づいてないのかもしれません。 こういう梅の見分け方は,指で押す! この状態の干し時間は3時間程度です。 |
![]() | 発酵止の天日干し(2012年7月2日) 押した指の跡がいつまでも残ります。浮腫んだ足の状態,浮腫梅と勝手に命名。こういう梅は発酵した梅です。これに気付くか気付かないかが,薄皮梅干しへの第一歩かも?と思います。 以前,味見してくれ!と梅干しの本に掲載された男性の梅は全てがこの状態でした。でもま,よっぽど酷くなければ,土用干しして,フツーになっちゃうんです。梅仕事としては,この発酵梅も及第点です。 |
![]() | 梅雨明け後の天日干し(2012年7月29日) 発酵止をしてからずっと樽の中に居ました。約30日後,正式に土用干。色ムラも少しだけ改善されています。しかしながら,私は紫蘇投入量が3分の1程度なので,発酵しちゃった梅は皮が分厚くなるので,色はそう染まりません。発酵止以降は,発酵の兆しはありませんでした。で,また押して観察。 |
![]() | 梅雨明け後の天日干し(2012年7月29日) 色ムラは改善されても,浮腫梅状態は変わらずです。一番上の土用干し写真と比べると皮の状態(厚みや色)が明らかに違うのが分かると思います。でもまぁこの程度なら,普通の梅干と思ってくれる人も多数なので良しとします。おにぎりで食べる分には気付かず食べちゃいますが,一粒づつ比べると・・・発酵したよね!とバレてしまいます。(^_^;) 梅肉や,梅びしお,干し梅にしちゃえば無駄なく楽しめるので諦めないでください。 |
土用干しした梅の評価基準は私の場合は薄皮です。羽二重梅とも言うそうですが,羽二重梅になれば,ひっくり返す時には, 合格マークである干ザルの跡がつきます。もちろんその跡はすぐに消えます。皮も半透明状態に見えます。梅干のシワは浅く細かくつきます。深いシワは中身が抜けすぎ,シワが分厚いのは皮も分厚い。。ザルに置いてから,いつまでも同じ形を保持しているのは,発酵しちゃった梅です。羽二重梅はすぐにクテン!とたるみます。発酵梅は,皮は柔らかく破れそうって程でもなく,扱いは楽です。 |