魚の捌き方・コツ・必要な道具～

　野菜が切れないとか野菜の皮が剥けないって人は居ないのに，魚になると捌けないと敬遠する人が多いんですよね。魚好きでも，捌けないという人も多いです。野菜の扱いだって板前の技に出来る訳じゃないのに，魚には，プロ並みの技を要求するから，魚が捌けない！と敷居が高くなるわけです。友人に個別指導を続けて10年以上，すぐに忘れちゃうとの事で，友人への記録用にこのページを作ります。（じわじわと。。。）
　
魚を捌く事への考えを変えてください！
魚の処理＝食べられない部分を取り除く（可食部分を残す）
　下手ならは可食部分が減り，上手になれば廃棄物が減る訳です。
内臓以外の廃棄物からは出汁を取り味噌汁やスープ，炒め物の味付けに。
たっぷり残った身肉はスプーンで集めて一品作れば罪悪感も生ゴミも減るでしょう。

魚を捌く～魚捌きなんて野菜の皮むきと一緒！　目次

魚を捌くなら必要な道具　...このページの下に飛びます
あると便利！我が家の道具　...このページの下に飛びます
基本の基本　魚種は無関係，魚処理のコツは魚の骨格を想像すること。
基本のコツ　捨てる部分（内臓や皮，エラ，頭）の処理～匂いが，，って人は捨て方が違う。
基本のコツ２　鱗を取る。
手法その１　包丁を使わないで処理する方法～塩焼き，丸干し，煮物用
手法その２　お魚なんでも２枚＆３枚卸し
小アジの捌き方　...　私は，中アジでもこれ！
手法その３　シロギスを捌く～天麩羅や刺身，お吸い物，開き etc.
手法その４　メゴチを捌く～天麩羅や刺身，お吸い物，開き etc.
手法その５　アジフライな形，塩焼きな形，煮物な形
メバルやカサゴを捌く（ウロコや棘がバッチリな魚）　...　煮物，刺身，鍋，揚げ物，開き
カワハギを捌く（皮が特殊な魚）　...　刺身用，鍋用
太刀魚を捌く　...　刺身，塩焼き用
サンマを捌く　...　お刺身，開き干し，みりん干し
穴子を捌く　...　穴子レシピ参照
煮物用に筒切り　...　味噌煮やら
魚の皮を剥く方法　...　包丁を使わなくても大丈夫な魚の方が多い
開き干し用に捌く　...　腹開きと背開きの使い分け
スミイカの捌き方　...　高級イカだけど釣り人にはメジャー。ちと普通のイカと異なります。
イイダコの処理　...　イイダコレシピを参照。
真蛸の処理　...　釣魚：タコ飯（蛸めし）を参照。
さらさらの塩を作る　...　自宅の粗塩や自然塩から干物用にサラサラ塩を作る方法

魚を捌くなら必要な道具

【先端の尖った包丁】
　高級品や銘柄にこだわる必要は皆無，銘柄よりよく手入れされていて切れ味が良いことが重要。大きさは自分の使いやすいサイズ。小出刃があれば便利ですが，私は三徳包丁一本で，ワカサギの三枚おろしから真鯛＆ワラサ，穴子まで使います。先端が尖っていないと，中骨の位置が分からずキレイに開けません。
　勘違いしている人が多いけど，刺身包丁を魚の解体に使わぬこと！刺身包丁は，柵取りした状態から使う道具，小骨でも簡単に刃こぼれします。一般家庭では，刺身包丁は趣味の道具でしょうね。この包丁，キャンプで包丁を失くした私に友人がツーリング先で買ってきてくれたお土産です。もろ刃の3枚打ちです。研ぎまくっているので随分と小さくなってしまいました。ペティナイフ位まで使い倒します。切れなくなったら買い替えとかトンデモナイ！
【ウロコ落とし】
　料理指南本にあっても，柔らかい鱗の魚でも絶対に包丁でウロコは落とさない！　包丁は使えば使うほど切れ味が落ちます，魚を捌く前にそんな使い方は信じられません。包丁の刃先でウロコを落とす人は，切れない包丁に気づいてないだけでしょう。背を使ったとしても包丁って長いので，細かい部分は取れません。代用品でスプーンやペットボトルの蓋なんて人も居ますが，スプーンは持ち手が細くて使いにくく，ペットボトルの蓋では魚の棘で怪我します。なかなか買わない友人にプレゼントすると100％が「もっと早く使えば良かった」と言います。刃が3列4列あるので能率が違う=魚の傷みが少ないのです。。奥から小3～400円，大5～600円，鱗飛ばない仕様8～900円程度とどれも1000円以下です。魚を捌くのに持ってないなんて！　って道具です。
【骨抜き】
　骨を抜くのにこれがないと話になりません。仕上がりも汚くなり，指でいつまでも，，，なんて魚もまずくなります。シメ鯖だって骨がついていたら，食べにくいったら。。。人間用のムダ毛抜きじゃ，力が入らず効率が悪くなり，魚の身も傷みます。安物は先端のかみ合わせの精度が悪いので，1000円程度のちゃんとしたモノを買いましょう。
【固めの歯ブラシ】
　内臓や血合いを素早く簡単に落とせます。指も傷みません。使い捨て歯ブラシは，毛が抜けるので不可，軸もブラシもしっかりしたモノを用意します。あると無いとでは効率が段違いなので必須。ヘッドが小さい方が小さい魚にも使えて便利です。使い終わったらキレイに洗って塩素系漂白剤で清潔に保ちます。もしくは食品には使い捨てて，掃除用に下ろすとか工夫してください。包丁の細かい部分を洗うにも便利，包丁の根元や銘の部分が黒いお家が多いです。ご注意！
【砥石】
　これ，魚を捌く道具ってより台所の必需品だけど一応あげておきます。刃先に気をつけていても何匹も捌けば切れ味は落ちます。ワラサぐらいならウロコを削ぐだけで切れ味がガタ落ち，途中で研ぐこともあります。包丁は毎週末に研いで釣りに望むのがベター，釣りをやらない人も週末には研ぐようにしましょう。包丁の銘柄より砥石ととぐ回数にこだわって下さい。　→ もっと気軽に包丁を研ごう　
【塩素系漂白剤：ハイター】
　魚を捌く道具？と思うかもしれないけど，使い終わったまな板，歯ブラシなどの消毒には必須です。まず最初は，スプレータイプの泡のキッチンハイターを買って，その空き容器に，液体のハイターを入れます。そうするとかなり安上がり。間違っても100円ショップのスプレーボトルに入れないようにしてください。塩素系漂白剤は，強烈なアルカリ性ですので，腐食作用も強いです。スプレーハイターの容器なら大丈夫です。水で薄めると数日しか持たないので，原液を入れます。

あると便利！　我が家の道具

【先端が尖ったキッチンハサミ】
　片方が尖ったハサミが便利です。包丁を使わず，尖った先端を魚のお尻に入れて腹を割る場合もかなりあります。他にも魚の棘を落としたり，穴子の頭を開くにも便利。分解できて洗えるハサミが便利で衛生的です。私は貝印のSELECT100 キッチンばさみを使っています。丈夫で切れ味も良く，刃にギザがあるので，滑りにくいので糸を切るのに釣り場でも重宝します。
【作業用ビニール手袋】
　魚は冷水で洗いうので，真冬は辛い，，，私は肩までカバーされた手袋（エステーのモデルロープ660）を使っています。手袋部分はニトリルゴムで耐油性，耐突刺性にも優れて，腕カバー分はポリエチレン製です。ホームセンターや作業服屋さんにあります。ちと高価ですが，水はねも気にならずとても便利です。使い終わったら手袋のまま洗ってから外します。
【ボウルやバット】
　さばいた魚を入れたり，こそげ取った身を溜めたり，ボウルやバットがあるとかなり効率良く作業ができます。材質はアルミでもステンレスでもどちらでも，，，琺瑯バットならば，南蛮漬けもそのまま作れます。プラスチック容器は，熱伝導率が悪くそのまま冷蔵庫に入れても冷えが悪いしオススメしません。熱湯消毒できないしね。
【干しザル】
　開き干し，丸干しを作るなら，干しザルがあると便利です。少量ならバットに並べて冷蔵庫でもいいです。梅仕事する人なら干しザルを共用してください。干しザルは消耗品，色々に使わないと損です。魚干し網でもいいですね。我が家は猫がいるので室内に取り込むときは魚干網の方がちと安心。
【シリコン製の刷毛】
　100円ショップにも刷毛って売ってますが，毛が抜けるんです。で，タレを塗った後になかなかキレイにならない。みりん干しに毛がついたら台無し。シリコン製は高いと思うけど，何よりキレイに洗えて清潔だし，買ってよかった道具です。穴子のつけ焼き，みりん干しのタレ塗りと大活躍。私が持っているのは片側が板状でタレが盛りやすくなっています。貝印の刷毛だったかな。
【サラサラの塩と塩入れ】→調味料用の焼き塩
　焼き塩を買わなくても，自宅で作れば安上がり。指で摘んで干物に掛けるより，均一にまぶせます。このサラサラ塩と調味料入れが意外と友人宅で無いことが多く干物を作ってあげえるって時に少し残念。塩水につけるよりふりかけ塩がいいです。市販品は効率と手間を考えて塩水に漬けているだけです。
【金串や竹串】
　金串は魚用に細めが便利です。お肉用に平たい串ではなくて，丸い断面の串を選びます。長さを色々に揃えると焼き魚にも蒲焼きにもいろいろに使えます。魚を丸のまま焼く場合は少し太めで長い金串，穴子の蒲焼きなど薄い身には細い金串，長さも焼く道具により使い分けます。金串の先端は指に刺さると痛いので，ケースに入れて保管します。上から箸入れ，プラスチックケースを切ったモノ，釣具屋に売ってるウキ入れなど，身近なモノを入れ物にします。
【他いろいろ】
　冷凍保存用のジッパー付きの保存袋，サランラップ，クッキングペーパー（サラサラしている紙，冷凍時の貼り付け防止用），キッチンペーパー（干物の水分吸い取り用），まな板を拭く付近，包丁を研ぐ際に砥石の滑り止め用に汚れても良いタオル。包丁研ぎ時に便利な板など。
【まな板の置き台】
　台所のシンクに合わせてまな板を置く台を作ると魚の処理には何かと便利です。アルミアングル材を切ってゴム足やドアストッパーなどを取付けるだけで完成。最初は木材で作っていましたが1年ぐらいでカビが出たので金属製としました。実に快適。まだまだ工夫する余地もありますが，とりあえずこのまま使っています。
　Youtube動画で詳しく紹介しています。まな板置き台，まな板の取り扱い
 簡単に作れるまな板の台に作り方があります。

魚を捌く～魚捌きなんて野菜の皮むきと一緒！ 目次

魚を捌くなら必要な道具

あると便利！ 我が家の道具

魚を捌く～魚捌きなんて野菜の皮むきと一緒！　目次

あると便利！　我が家の道具