四畳半の住人 / 四畳半で梅干しを作る / 【4】赤紫蘇を入れる〜その1

■■ 【4】赤紫蘇を入れる〜その1 ■■
作者:四畳半の住人
 梅干コンクールで上位入賞しているような梅干しは、天日干しの後、9月頃に赤紫蘇を入れるようです(第4回 全国梅干しコンクール(大分県 大山町:リンク切れ)より)。 私もやってみたいところですが、その時期、赤紫蘇は八百屋にもうないんですよね。(9月に赤紫蘇を入れる理由って,コンクールの時期に合わせてその時に一番見栄えの良い状態に,,って事だから,味には関係ないと思います,梅干の見栄えが良いのは干してから1,2ヶ月で,赤紫蘇の色もだんだんと色褪せてくるのでコンクール出展の場合はまるで違う考え方になるはずです)まぁ、塩もみした状態で冷蔵庫に保存すれば可能ですが、我が家は冷蔵庫も小さいので夏の間、ずっと場所を取るってのも嫌だなぁ、、と。梅干品評会(パスシステム)やら梅干しコンクールはあちこちで開催されていて,自分も!なんて思ったこともありますが,コンクールまで梅を面倒観る気力がなくて,,いつも断念しています。
     
紫蘇干し風景 色がついていない梅がいい人はこのページを飛ばして下さい。赤梅も白梅もという人は、ここで消毒した容器に分けます。最初から赤梅用、白梅用と容器を分けておくと楽です。
 紫蘇の処理が面倒な人は、塩漬けした赤紫蘇や、もいだ葉だけが売られています。それを使うのもお手軽です。でもせっかく手作りなのだから、、と言う人は一緒にがんばりましょう。赤紫蘇は漬け終わった後もおにぎりに巻いたり、干してゆかりを作ったりと色々と使えます。使い方は別のページで紹介します。写真は魚釣りのスカリという網です。魚干し用の網、洗濯ネット、色々工夫してください。参考までに、、右の写真で赤紫蘇の葉が1kgあります。だいたい10kgの梅用と考えて下さい。発色が悪いと思ったら、後から紫蘇を追加してください。1kgに200gと言う人もいます。色も各人の好みがあるし、発色具合も紫蘇や出来た年によって変わります。好きな色になるまで加減してください。
赤紫蘇いれない場合は,土用干しを待つ
 番外:おにぎり用の赤紫蘇漬け紫蘇ジュースでも赤紫蘇を楽しめます。
 
紫蘇01  赤紫蘇は、買って来たらすぐに処理しましょう。毎日、値段が変わる赤紫蘇です。どうしても買った当日に処理できない場合、茎のままなら水をはった樽に入れて日陰に置きます。葉だけもいである袋のモノならば冷蔵庫へ。でも、新鮮である紫蘇ほどよい色がでます。 
 泥や砂が落ちるので、屋外の水場でやると後片付けも便利です。茎から葉を1枚づつちぎります。紫蘇ジュースを作らない場合は、勿体ないので小さい葉も全て取り除きます。おにぎり用に後で広げたい場合は、少し茎の部分を長く残し(取りやすい様に)、梅干用には、茎の部分は取り除きます。茎の部分は水分が多く抜けにくいのでリスク回避になります。(写真の長い部分は取り除く)。もちろん傷みかけの葉は取り除きます。
 まずは大きくて柔らかそうな葉は、茎を長めに残して→おにぎり用の赤紫蘇漬け分とします。柔らかくて美味しそうな葉は、梅干し用に。最後に袋に残ったカスっぽい葉と、緑色で固そうだな〜ってな葉→紫蘇ジュースとします。紫蘇ジュースは茹でるので多少傷んでいてもまぁ大丈夫。各人で判断してください。
 

超手抜きな赤紫蘇の準備(大量にやる時に便利)

紫蘇01 紫蘇01 紫蘇01
 今年の東京は本当に赤紫蘇が高いです。最近のチェック値段は、1袋300円と10袋買ったら3000円とエライ出費。小梅には入れたが大粒には入れてないから、、とずっと気にしていました。で、7月2日に八百屋に再度のチェックに行くと、一軒目は赤紫蘇入荷なし、2軒目は、昨日の赤紫蘇ってのが、なんと1束90円と激安。10束買っても900円とお買い得。本日入荷分の赤紫蘇は1束280円(根付き)、袋入りは1袋330円。昨日の紫蘇1束90円でもまだまだしっかりしています。明日は日曜日できっと市場も休みだから今、買わないと来週だ。って訳で10束を抱きかかえて帰ってきました。 で、それからが大変。部屋に持ち込むとドロドロになりそうなので、下の水場で作業。ふと、今年は洗濯機を使うかと思い立ちました。 で、洗濯曹の掃除をして、ちぎった葉をポイポイと貯めていきます。紫蘇ジュース行きはちゃんと分けて別の入れ物に。 全部ちぎったら水を入れてすすぎ(水流は弱)、で、その後 30秒ほど脱水。 これがね、、想像以上に楽で快適。泥もきっちりと落ちるし、脱水後の葉もほぼ水が切れています。念のため、いつものビクに入れてしばらく干してから作業します。来年からこれだ! 量が多くて洗うのが辛い方、是非お試し下さい。
 って言っても まぁ、抵抗ある人もいるでしょうねぇ。。私の場合、なんでも兼用と言えば聞こえはいいですが、料理する時のボウルは顔を洗うときは洗面器。大鍋も紫蘇ジュース作ったりご飯炊いたり、身体を拭くときのお湯を沸かしたり、、と、何でも一緒だから平気です。狭い我が家では一つの仕事しか出来ない品物は落第生なんですよね。 だいたい洗面台ってものがないから、そもそも水仕事は全て共通です。 でも、洗剤分だけはキチンと落として、中に残った毛やホコリは取り除いています  2005年7月3日追記
 
紫蘇01 梅10kg用の赤紫蘇はだいたい1kg位です。色の濃さなどによっても変わります。もいだ葉は、ざぶざぶと洗います。今年から洗濯機を使うことにしたので、この作業はラクチンになりました。少量の場合は以下。
 砂やホコリ、泥がなくなるまで何度も水を変えて洗います。洗った紫蘇は水気を切ります。私はスカリ(生きた魚を入れる網:魚干し用の網に似ています)に入れて干してしまいます。水気が残っているとカビの原因になりますが、カラカラに乾燥させる必要はないと思います。ビショビショじゃ困りますが、少しだけ水分が残っている程度なら塩で水を出すので問題ありません。葉の重さを計り、自分が決めた塩分量の塩〔梅干しと同じ割合)を準備します。
 画像の紫蘇の葉の分量は1300gです。
【赤紫蘇を揉む塩の量】  昨年の話、丁度この作業を見ていた友人「塩は測らないんだぁ、、」と指摘されてしまいました。そ、、実は私、、かなり塩の量はいい加減です。この作業の目的は、紫蘇の葉に含まれた水分を塩の浸透圧で押し出すことで、塩味を付けることではありません。で、塩を含んだ水分は捨ててしまうわけですから実際は塩の量ってのは適当な(適切な)量でいいです。夏場に美味しいキュウリの塩もみで、塩分の量など気にしないですよね。使った塩は大方をアク汁と一緒に捨ててしまうので塩の量はどうでもいいです。でも、ま、それじゃ、、という人も居るので、一応目安に梅と同じ塩分量と紹介しておきます。(2005年7月3日追記)
 

赤紫蘇は親の敵のごとく,ぎゅ〜ぎゅ〜ぎゅ〜と力一杯揉んで下さい

赤紫蘇を入れてから色が濁るとかってのは揉みが足りないのかと思います。
どんなに揉んでも赤色が出なくなることはありません。
赤紫蘇を入れると梅酢が濁る?
買った赤紫蘇買った赤紫蘇 写真は袋入りの赤紫蘇です。運良く「へきなん」が売ってた!超ラッキーです。群馬産とこちらを観かけたら,多少は高くても迷わず,あいち,へきなん,おおはる をオススメします。
 私の近所で買えるのは,八百屋もスーパーも袋入りの群馬産ばかり。きっと高級スーパーに行けば,あいち,へきなん,おおはるが買えたりするはず。ここ数年は群馬産袋入りでガマンしていたけど,2015年ついにガマン出来ず,もみ紫蘇を使うことにしました。→ 2015年 袋入り群馬産赤紫蘇の酷い状態
 良い袋紫蘇(へきなん,あいち,おおはる)ならば,捨てる部分が少ないので便利です。1袋で梅1kgは確実に色付けできます。薄色がいい人は、3kgの梅に2袋とか加減してください。袋入りだからと洗わないで使う人も居るようですが、袋入りでもキチンと洗って下さい。袋入りの赤紫蘇から、生きたカメムシやイモムシが毎年出て来ます。洗濯機で洗ってもまだ付いていたりしますので、要注意です。 2015年6月23日一部追記
 
紫蘇01紫蘇01 乾いた容器に紫蘇を入れ、準備した塩の半分を葉に振り掛けて、両手でよく揉みます。紫蘇の量が多いと一度には出来ないので、だんだんと塩を紫蘇を追加していきます。揉んでいると、取り残した茎が出て来るので、茎は全て取り除きます。揉んでいくと濁った黒っぽい汁(あく)が出て来ます。あくが出たら、葉を手で持てる程度に丸め、固く絞り、容器に残ったあくを捨て、二度目の塩もみに入ります。
 
紫蘇01紫蘇01 絞った葉を、もう一度揉みます。塩を振りかけて、モミモミと。広げたら、ここで残りの塩を全ていれて、今度は両手の指の腹で葉を押すように、揉みます。また黒っぽい汁(あく)が出ますが、先ほどの色より赤味があります。この汁も葉を絞った後、捨てます。
 これで合計2回の灰汁抜きをしたことになります。
 
 このアク抜きの目的は、紫蘇の葉の水分を出すことです(私の主観ですが)。紫蘇を入れてからカビが生えたとよく聞きますが、この段階でしっかりと紫蘇の水分を塩で搾り出してあれば、カビの心配もぐっと減ります。あと、水分が抜けにくい茎を多く残していると水分が残りやすいです。保存食のコツは、細菌や微生物が使える水分を無くす事。塩水にしちゃえば細菌は、その水を使えないですからね。佃煮とかも同様です。だから【最近の風潮である減塩&薄味】を目指せば合成保存料が必要になります。 もちろん、傷んだ葉は取除いたり、 紫蘇ジュースに回します。実際、紫蘇を入れてからは、カビの心配が多くなります。注意が必要ですが、しっかりとアクを取ることと、重石をかけて梅酢の中に全部が入るように保管すれば大丈夫です。
 

赤紫蘇の保存〜赤紫蘇団子 (2007年6月27日)

紫蘇01 働いているとタイミングよく赤紫蘇が買えないことがあります。また、赤紫蘇が必要な時期には高値になったりするのも悔しい。梅の身が店頭で幅を効かせている間は、紫蘇の作業をする人も少ないので赤紫蘇は安く出ています。紫蘇の葉をもいで洗うという時間的な事情も絡んできます。で、梅が店頭から消えたころに赤紫蘇の需要が高まり値段も上がります。
 それなら、時間が取れて安い時に、灰汁抜きを2回やった状態で。団子にした赤紫蘇に塩を軽くまぶし、保存用のビニール袋で冷蔵庫へ。何ヶ月も入れておく訳でないので、大丈夫です。梅酢が上がったらすぐに入れてあげましょう。もし,去年の梅酢があるならそれで揉んでおきます。塩もみ後にすぐに梅酢に浸けると発色が違います。無い場合は,梅酢が取れるまで我慢。 で、、写真は、1.3kgの赤紫蘇の灰汁抜き後で、700g(水分は、1300-700=600gの水分が減ったと考えていい)です。
 冷蔵した赤紫蘇玉は、最初は発色が悪いな〜と思っていたのですが、2,3日もすると普通に入れた紫蘇と同じだけ色が出る? う〜ん,やっぱり少ないような気がします。
 そうそ,2012年に梅農家直販で白梅酢を購入しました。2013年の梅仕事からは,この梅酢を先に注文して贅沢に使おうと思っています。→ 梅農家直販の梅酢レポート〜2012年7月,農家直販の梅酢を購入
 
梅酢を待つ番外:重石を考える赤紫蘇を入れる〜その2
四畳半で梅干しを作る

2000年10月24日作成 2010年7月17日追記&写真見直し
袋入りの紫蘇の産地についての記述を追記 2015年6月23日 四畳半の住人