土用干しの準備〜ザルの保管と準備(四畳半流) この時期に,干しザルや保存容器の準備を進めます。干す場所の計画もぼちぼち考えて対策しておきます。ザルの修理や補修も兼ねて,ザルのチェック。いざ干そう!という朝には準備は難しいです。あったら便利なのは,麦わら帽子や虫さされの薬かな。吊り下げ式の場合は,ザルを吊り下げるフック。置きザルの場合は,置台(地面に直接置くのは反射熱もあるし,良くないです)。
保管してあった干しザルは洗って干す。洗剤で洗う必要もない(って言うか,洗剤厳禁)し,ゴシゴシと洗う必要もありません。どうせ干す際は日光消毒と同じだし,,, よくザルにカビや虫が沸いたなんて質問を受けますが,保管場所や環境が悪いだけです。ザルの値段は無関係です。 実はね,ザルはね!
【梅仕事後は,洗わず乾燥だけで保管する】のが私の方法! 塩分をザルに残すのがいい。塩タップリのザルには虫は着かないです。ただ破れ梅の果肉がついている場合は,そこがカビになるので,取り除いておきます。
もちろん,梅以外にも干しザルは使えるので,魚の干物,切り干し大根,粉生姜,,,干しザルを他の用途にも使う場合は,四六時中に外に出ているのでカビやら虫は無いんですけどね。ジャブジャブと洗って問題ありません。吊り下げザルにしておけば,普段は小物置き場として使えます。
ザルが虫に食われちゃったって場合は,よく洗って粉が出ないようにします。その場合,ザルの枠がもろくなっている可能性があるので,よぉ〜くチェックしてください。梅を載せて吊り下げたら(置いたら)ザルが壊れて梅がこぼれた,,なんて心配もなくなります。
私の土用干しグッズ紹介
干しザル |
干す梅計画とザルの枚数を確認しておく,修理の要否も確認しておく。吊り下げ方式なら丸ザル。。2012年より置き台方式も併用するので,角ザルもいいかも。2013年夏までに探しておく! |
ホワイトリカー |
地面に落とした!なんて時にあると安心。んま〜これが必要な人って私ぐらいでしょうけど。梅仕事が終わってから,ホワイトリカーでお酒を作ります。 |
麦わら帽子 etc.. |
炎天下での梅返しは熱中症に注意。帽子は必須。バスタオルも肩に掛けて,ウチワも必須。あと,熱中症予防には水分補給も大事だけど,塩分補給も大事。破れちゃった梅は口にポイ!っと入れましょう。で,もちろんお昼ごはんは,巧く広がった赤紫蘇を巻いた梅酢おにぎりで! |
ザル用の小道具 |
吊り下げ方式ならば,S字フックを。吊り下げる場所も必要...物干し竿とかクサリとか(2012年以降はプラクサリにした)。置台方式にするなら,置台も。。。ダンボールを伏せて使う。軽くて不安定な様なら何か台を。。酒屋のビールケースは丈夫で良さそうだけど,その時だけ借りるのも大変かな。 |
梅布 |
梅布も超便利です。2013年の梅仕事終了後に見つけ,2014年に使ってみたら,ザルより目が細かく,アタリもソフト。梅がザルに引っ付く事もなくなり,くたびれた干しザルも復活。66cm四方,88cm四方,100cm四方の大きさがあります。蒸し布を大きくした感じです。 |
蚊対策 |
朝は外に出た瞬間に,蚊の大群がいただきま〜す!!って朝ごはんを食べに来ます。せめて足だけでも,虫よけスプレーを。蚊防止のマスクもいいけど暑いから大変。あとは,キンカンもあるといいね。 |
減塩の場合は,梅酢や梅のチェックを怠りなく...私は放置です

左の写真は、濁った梅酢です(写真をクリックすると、梅干し Q&A 〜 四畳半流:梅酢にカビ/梅酢が濁る/梅酢の匂いが変です。醗酵では?にリンク)。
初梅仕事でいきなり超減塩8%は無謀すぎて言葉がありません。市販の減塩梅は、20%以上の塩分で漬けてから塩抜きし、味付けしています。保存料も着色料もバリバリ入っています。自然の梅干で,8%では、梅酢が上がってからも安定期には入りません(気温&湿度が高くなるから)。いつもエアコンを使う家なら可能かもしれませんが,我が家の劣悪な環境では無理です。(
梅干し初挑戦の場合の注意点〜失敗を100%回避するために)

こちら、私の造語ですが、微発酵状態の梅です。膨らんで中にガスが溜まっています。こういう梅は干しても皮が若干硬めになります。中の果肉には、ガス雰囲気のせいか、梅肉の繊維が目立ちます。漬込み中に発見したら、潰して中に梅酢を浸してください。原因は減塩、梅の傷みなどがあります。熟しすぎだと外観は普通でも中の果肉が傷んでいたり、、まぁ、色々です。樽の中の数粒ならばまったく問題ないのですが、割合が増えてきたなら要注意です。全体が微発酵状態ならば、梅酢が減ったように見えるので気づくはずです。この写真、2010年で樽の中に3粒ありました。まったく着色されていませんが、温かいうちに梅酢に戻すとすぐに染まります。発酵気味の梅は色の染まりも悪いです。
(2011年7月30日追記)
- 落とし蓋&重石の位置
蓋が持ち上がってきたら、発酵です。梅の内部にガスが溜まり、ブカブカと膨らみます。結果、重石が持ち上がり、梅酢が減ってきたように見えます。(2011年7月30日追記)
- 梅酢が減る?
発酵により梅が膨らむと結果、梅酢が減ったように見えます。上だけでなく、容器全体の梅が膨らめば、梅は梅酢からはみ出ます。その結果、カビも出ます。要注意です。(2011年7月30日追記)
- 微発酵(上の写真)
一部の梅が膨らむ程度で、匂いがない状態は微発酵(四畳半言葉)ですが、この段階なら助かり、普通の梅になります。観察眼がキモです。ガスを抜いて梅酢に押し込んでください。破いちゃっても構いません。そういう梅は皮が固めになるので、 梅肉や梅びしおにしてもいいです。→ (微)発酵梅の土用干
- 梅酢の確認
落ち着くまでは、最低でも2,3日に1度は、目と鼻で確認する。確認がたやすいようにラップで覆うと楽です。私は毎日チラ見します。
- 梅酢の匂い
正常ならば、果物っぽい美味しそうな匂いがします。それ以外の匂いは発酵やカビの始まりです。カビが浮いた後は、そのままにしておくと発酵しやすいです。匂いと色には敏感になってください。発酵の始まりの匂いは、酸っぱいような匂いです。匂いが出たらかなり発酵して、梅は膨らんでいるはずです。
- 正常な梅酢の色
透明です。アルコール臭&濁りは発酵しつつあります。カビの赤ちゃん(1粒)でも見つけるつもりで梅酢の表面をチェックしてください。ホコリが入ればそこからカビます。産膜酵母の発生でも濁りますが、表面に膜が張ったように見えます。その膜はとろみがあります。
- 梅酢表面のカビ
梅酢に小さいカビが浮くことがありますが、それは落ちたホコリについたカビで、梅酢の色に変化が無ければ問題ありません。カビを取り除いて、念の為にアルコールを噴霧しておきます。カビが浮いたままにしておくと発酵が始まります。カビの赤ちゃん(1粒)でも見つけるつもりで梅酢の表面をチェックしてください。ホコリが入ればそこからカビます。カビが全面に白く、、なんて横着な結果でも、梅干しにはなります。即日に対応してください。友人の梅で経験ありますが、干さずに 梅びしおにしました。梅びしおならば、加熱するので、問題有りませんが、カビが生えると香りが落ちる気がします。
- 産膜酵母???
アルコール臭ではなくクサイ匂いで、膜が張った場合、産膜酵母と言うようです。その膜は少しトロトロポッテリしているかな。人体には無害と言われますが、匂いもね〜。ぬか漬けのぬか床に張るあの白い膜です。産膜酵母が梅を柔らかくすると紹介するサイトもありますが、なくても十分に柔らかく作れます。素人が趣味で作るなら発生させないほうがいいです。だいたい梅干しは発酵食品ではない(どの食品化学の教科書にもあります)ので,産膜酵母は不要。増殖すれば今度は青カビが発生,四六時中に梅酢を循環させるなんて芸当は業者にしか出来ません。だいたい私の梅は樽をゆらしたら皮が破れます。我が家は土用干を待つ環境は高温多湿(最高室温38度、湿度80%超)なので、産膜酵母は大敵です。自宅に毎日いて、2,3時間に一度、梅酢を循環できる環境ならお試しください。発酵食品の様に停止が難しい梅を作ると保管は難しいです。ぬか漬け(キュウリや大根)って何年も保存しませんよね。
- 梅酢が少しでも濁り始めたら
匂いや濁りが出たらかなりの割合の梅が発酵した状態です。可愛い梅ですので一刻を争います。発酵と止める方法は,減塩梅ならば,塩を追加。しかし発酵した梅の割合が多いとそれでも止まりません。
干せるようならば発酵を止める為に,数時間でも干す。干している間に,梅酢に火を入れ発酵を止めます。火を入れると泡が出てくるのでその上澄みを取り除けば濁りは取れます。冷えた梅酢に梅を戻して土用干しを待ちます。梅酢に火入れし,上澄みと取り除くと濁りは消えます。→ 梅酢の匂いが変です。発酵では?
- 梅の変色?
梅は梅酢の中に入っていれば、茶色く変色しません。茶色く変色しているのは、発酵の前段階のような気がします。怪しいと思ったら、1粒取りだしてみてにぎってみて下さい。膨らんだような感じで、ブカブカと空気が抜けるような感触だと発酵しています。潰してガスを抜いちゃいましょう。数粒なら無視します。
- 梅酢が少しでも濁り始めたら
消毒用アルコールを霧吹きで拭いてカビの胞子がありそうな容器の壁や梅酢の表面などを消毒します。可愛い梅ですので一刻を争います。減塩梅ならば、塩を追加してもいいです。ともかく1時間でも早い対応が必要です。ヤバい食品は2,3時間で傷みます。掲示板やメールでで質問している場合じゃありません。(^_^;)
- 紫蘇を入れてから
カビの危険が増大します。紫蘇の水分をキッチリと取ること!と梅酢に沈めることを必ず守って下さい。脅かしていますが、普通の塩分ならば、絶対にカビは生えません。実際、16%で作った赤梅干しの重石にすり鉢を使っていたことがあって、その内側にカビが発生したことがあります。が、、16%の梅酢と梅、紫蘇には広がりません。カビや菌が使える水分をなくせばカビは生えません。
- 参考:梅干し Q&A 〜 四畳半流