四畳半の住人 / 四畳半で梅干しを作る / 必要な道具 

■■ 必要な道具 ■■
作者:四畳半の住人 -
 初めて作るのに道具から揃えるんじゃ敷居が高いですよね。道具は工夫次第でなくても大丈夫です。お試しならば何も買わなくても作れますのでまずは身の回りを見回して使えそうなモノを探して下さい。

漬け込む為の容器(入れ物)

Lサイズの南高梅6kg 梅漬けの過程では強い塩分と酸が出るので、それらに強い材質の容器が必要です。最高なのは陶製のものですが、なにぶん扱いに気を使うし重いです。ホーロー製は、表面のガラス質に傷がつくとサビますし、使わない時に少し邪魔です。うどんを茹でたりするのにも使えますが値段もちとお高めです。梅干し専用の器をわざわざ買う必要もありませんよね。

 私は最近は、プラスチック漬物樽に移行しました。使わない時には重ねて仕舞えるし、丈夫、安価、入手しやすいと四畳半生活には最適と思っています。プラスチック製は漬物(食品)用じゃないと酸に弱いものもあるので100円ショップなどのバケツは控えます。プラスチックの漬物樽は梅干しに使い終わったら白菜漬けや沢庵漬け、味噌作りに活用しています。で、あまり安物を買うと,割れて梅酢が漏れるのでご注意です→失敗!安い漬物樽 参照

 梅酒用のガラス瓶を使う人も多いです。外から中身が見えるのでそれも楽しいですね。

 金属製のものは絶対にダメです。酸味と塩分が強いのでサビが発生してしまいます。容器の形状は重石をかけやすいように、上部(容器の入口部)が狭まっていないものを選びます。金属製しかない、ほうろう容器に傷がついている、、なんて場合、漬物用のビニール袋を入れて漬け込めば大丈夫です。

 大きさは使う梅の量に応じて選んで下さい。水に浸す時に使う容器を使ってある程度の目安をつけてください。塩をまぶすことにより、浸透圧で梅が柔らかくなるのでキッチリと詰め込むとあく抜き時には溢れていても何とか入ります。小さい梅ほど余計に入ります。 梅干しデータベースに容器と梅の量、梅の値段やサイズなどをまとめてあります。皆さんもこの容器はどれだけ梅が入ったとか教えて下さいね。
入れ物の工夫
 いちいち樽なんて、、、確かにそうです。漬物容器として工夫すれば色々なものが使えます。先日、6%超減塩の梅干しを作っている方から厚手のビニール袋で漬け込むという方法を教わりました。漬物用ビニールを使う方法が一番やすあがりだし、清潔で消毒不要でお手軽かもしれませんね。少量ならば冷凍保存用のシール袋を使ってもいいですね。ただ、破れないように注意が必要です。我が家は猫がいるのでちと怖くて出来ません。
 他には、簡易漬物器で漬けている方もいます。重石不要なので少しだけ漬けてみたいって方にはお勧めです。残りは梅ジャムにでも。こちらも梅酢が出たらビニール袋に移せば追加漬けできます。
 普通のコンテナでも漬物用のビニール袋を使えば大丈夫。私は10型の樽なら,1斗用のビニール袋,20型の樽なら2斗用を使っています。大きければ重石も入るので安心です。

押し蓋

 均一に重量が掛かるように押し蓋が必要です。金属はダメです。プラスチック製の薄い蓋が安くて入手しやすいです。(150円〜300円程度)わざわざ買う必要もないという人は、固めのプラスチック板や、平らな皿を考えます。もちろん酸と塩に強い材質を選びます。木製の押し蓋もありますが、釘が打ってあるものは錆びてしまうので注意してください。押し蓋の大きさは容器よりわずかに小さいものが最適です。小さすぎると重石が均等にかかりません。梅が縮み、押し蓋が下がっても容器に引っ掛からない大きさを選びます。
 丁度良い大きさの平らな皿があれば、それで十分です。梅酒の瓶に押し蓋をしたい場合、100円ショップなどで安い落とし蓋を買ってきて半分に切って使うと瓶の口より大きくても入ります。まぁ、臨機応変に。

重石(おもし)

 白菜漬やたくあん漬と違い、梅漬に大事なのは重石の調整です。市販の重石じゃ調整が難しいし、わざわざお金を払って買うのは馬鹿馬鹿しいです。瓶に水を入れたものや、酒瓶、果実酒の瓶などを重ねて代用出来ます。重石の材質は酸や塩分に強いい事が大事です。ペットボトル+水も重量調整がたやすいです。石などは厚手のビニール袋に入れて使います。私の場合は梅の重さ+α(0.2〜1.2倍程度)です。
 重石なんてつまらないモノをわざわざ買うことなく、身の回りのモノを上手に活用してください。でも私は水重石(ビニールに水を入れた物)は推奨しません( 番外:水重石について参照)。身の回りの重しについては、梅干しに必要なデータベースにまとめてあります。他:「重石を考える」

土用干に使う干しザル

梅干しザル  お試しなら,100円ショップの小さいのでも。梅干し用に売られている大型(300円から900円程度)梅ザルは底が竹で補強してあるものがオススメ。ザルの大きさが若干違う2枚を購入すると、厚みが半分になるので保管スペースが節約できます。壊れたら紐で補修して何年か使えます。大ザルや小ザルに4本の紐をつけて吊り下げる形にすると干すスペースが格段に広がります。物干し竿にS字フックでかけたり、窓にかけたり、電柱にかけたり。2004年のデータ:若干小さいザル450円、外側の大きいザル550円。
 梅が終わったら 粉生姜柚子皮,切り干し大根,他野菜も刻んで干して・・・と一年中使えます。
 移動しなくてずっと日当たりの良い場所を確保できるならば,スダレも良いでしょう。

ワイドバスケットワイドバスケット プラスチックの干しカゴは,2013年頃より使っています。カビがはえなくていいです。大1枚+小2〜3枚で2Lサイズの梅が10kgはギリギリ干せます。蒸し布(梅布)を使っています。商品名は,ワイドバスケットと言うようです。

梅布【梅布】梅布 こちら,2013年の梅仕事終了後に見つけました。2014年に実験的に使ってみたら,ザルより目が細かく,アタリもソフト。梅がザルに引っ付く事もなくなりました。来年から全てのザルにこちらを使用するつもり。梅布の画像をクリックすると大きくなります。66cm四方,88cm四方,100cm四方の大きさがあります。通販で探すより,ホームセンターの方が随分と安かったです。蒸し布を大きくした感じです。

 干し網はオススメしません影干網
 あまりオススメしません。これは、半影干&乾燥させる為の道具です。これは紫蘇の葉を乾かす、干し野菜には便利ですが、梅を干すには作業性も悪い。たくさん載せれば中央が凹み、

焼酎、消毒用アルコール(エタノール)

 影干網梅漬けの大敵はやはりカビ。容器消毒には熱湯消毒,または消毒用アルコール綿で拭き取り自然乾燥させた容器を使います。消毒用エタノールと,エタライト液ってのがあり,お値段はまったく違います。エタノールは酒税が入っているから高いだけなので,普通はエタライト液で十分と思っています(専門家でないから真偽は怪しいけど,薬局で聞いてもエタライトでいいと言われました)。
 焼酎は、梅にまぶして塩がつきやすいように使います。ホワイトリカーが癖がなくていい感じです。ホワイトリカーの度数は余ったら果実酒を作れるように35度のものを準備します。お酒を飲めない人はお土産用に作りましょう。
果実酒のコツとレシピのページも見て下さいね。コーヒー酒が簡単でお薦めできます。漬ける時に使わなくても,土用干しの時に, 梅を落とした!なんて時にも梅の砂を洗い落とすのに使えるのであると安心です。

漬物用ビニール袋

影干網 便利で安いからとプラスチック樽を使い続けると樽についた傷が気になってきます。消毒大丈夫かな〜ってな場合も漬物用ビニール袋があれば二重に安心です。私は10型の樽なら1斗用,20型なら2斗用の漬物用ビニール袋を使っています。2枚入りで100円前後だし,さすが漬物用で,厚みもあり,もちろん塩分にも強いのであれば安心度が増します。
 あ,ビニール袋,,高分子物質ですよね。水を通さないとは言っても長時間だと,選択制透過性という性質ゆえ梅酢は漏れます。ビニールを使う場合も,容器の消毒や重石,中に入れるモノは消毒してください。

その他、小物

四畳半で梅干しを作る

2000年10月24日作成 2016年7月30日 追記 四畳半の住人